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晩餐⑦
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「恋人じゃなければ…じゃあ、君たちの関係は、なに?」
コウタは首を傾げて暫く考えてから口を開いた。
「俺は… 湊さんのものです。」
夏樹は、ふふっと笑った。
もの…か。なるほどね。
「あぁ。悪くない答えだ。湊のもの…か。でも正解は、君は、ペットだよ。君はペットで、湊は君のオーナー…つまり、飼い主だ。」
大の大人が、突然、君はペットだ などと言われれば、大抵のやつは立腹するだろう。それが、普通の反応だ。
だがコウタは立腹するどころか、夏樹の予想を裏切って、うれしそうに微笑んだ。
「ペットって言われて、うれしいの?」
「そりゃあ… はい。うれしいです。とても。だってペットは生き物ですよね。」
「そうだな。」
「俺は、そんなんじゃないから。ペットっていうより… なんて言うか… もっと もの なんですけど。道具っていうか…。だから、ペットって言われると、なんだか昇格したような気がします。物体から生き物に。」
「君は、そんなに、もの扱いなの?」
夏樹が笑うと、コウタも笑った。
「はい。でも、湊さんのものだって言われるのも、うれしいんですけど。」
ペットの心得は、そうとは知らずにしっかり教え込まれているって訳か。
湊もよくやるな…。
この子は、本当に湊を愛している。
だから、所有されることが、本当にうれしいのだ。きっと。
しっかり、忠犬だ。
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