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湊の罰②
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部屋を出た夏樹は、上に行くか下に行くか、ちょっと迷ったが、エレベーターで地下室に向かった。
地下に着くと、さっき、夏樹とコウタがいた部屋を通り過ぎ、奥に進んだ。
突き当たりの一番奥が、懲罰用の部屋だ。
この部屋が使われることはあまりないが、でも、だから、ここに連れて行かれる言うことは、それなりのことをしでかして、相応の罰を受けると言うことだ。
今夜、ここで罰せられるのは、夏樹だったかもしれない。
コウタをコントロールできずに、台無しにするところだったのだから。
そう思うと、あの時の湊の行動は、本当に激昂した挙句のものだったのか、夏樹をかばうためだったのか… よく分からない。
夏樹が、ドアにカードキーをかざすと、解鍵を知らせる緑のランプが点滅した。
夏樹は、音を立てないよう、ゆっくりと重い扉を開いた。
明かりを絞ったダウンライトがひとつだけ点けられた、薄暗く小さい部屋の隅の、壁側に寄せられたベットに人が寝ている気配がする。
やっぱり、まだ、ここだったか…。
静かにドアを閉めて近づくと、湊がベットの端で、壁にぴったりとくっつくようにして、小さくなっていた。
「…湊?」
掛けられている薄手の毛布をそっと持ち上げると、痛々しい背中が現れた。
ずいぶん、やられたな…。
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