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湊の罰⑤
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「あのね、夏樹さん。そんな風にされると、よけい惨めになるんで、笑ってください。」
「…お前は、バカか? 笑えるかよ?」
ようやく口を出た言葉が、そんなくだらないセリフで、夏樹は自分に呆れて、またため息をついた。
湊を責めても仕方ない。
だが、そう分かっていても、怒りの矛先がないのだから、仕方ない。
「俺が悪かったんだし、しょうがないですよ。これくらいの罰は受けて当然です。夏樹さんだってそう思うでしょ?」
それは、たしかにそうだ。感情的にコウタを蹴り上げた湊の行為は、絶対に許されるものではない。
危うく、コウタに大怪我をさせるところだった。
あれがもし… 俺をかばおうとしてのことだったとしても、関係ない。
ペットに加えていい暴力は いたぶるまでだ。
あれは、完全にそれ以上だった。
絶対に、許されない。
許すわけにはいかない。
厳罰が必要だ。
それは、間違いない。
だが、これは質が違う。
罰の執行を、素人に任せることは、筋が違う。
罰は、亨さんか俺が与えるべきだ。
よりによって、あんなクソガキに、湊に触れさせるなんて…。
あいつは、今日は見学だけのはずだろう?
なんだって、こんなことになっているんだ?
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