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亨さん④
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「鑑賞ね…。そうしたかったんだが、残念ながら湊に手を取られててね。後で、ゆっくり楽しませてもらうよ。…で?お前の感想は?」
「美味しかったですよ。すごく。今日は初めてだったから、ずいぶん優しくしてやりましたけど。」
「…優しくねぇ。なるほど…。」
「あの子は、感度もいいし、反応も面白い。調理の仕方も、いろいろ楽しめそうです。湊が夢中になるのもよく分かるな。」
それに何より、昔の湊によく似ている。
あの子が、湊のように育つのなら、亨さんだって、放っておけないだろう。
「たしかに、そんな感じだったな。素材としては面白い。私も試したかったよ。」
「残念でしたね。」
笑う夏樹に、亨がやれやれとでも言うように、小さく首を振った。
「…お前、あの子が 欲しくなったんじゃないのか?」
あぁ… やっぱり、亨さんにはお見通しか。
夏樹は笑ったまま肩をすくめた。
「あれ?分かりました?…湊の子じゃなかったら、すぐに横取りするんですけど。さすがに、湊から奪うのはね…。」
夏樹は、グラスを揺らし、カラカラと音を立てた。
「おや。お前が、そんな理性的なことを言うのは、初めて聞いたよ。欲しいものを、指をくわえて見ているだけなんて、ずいぶんお前らしくないな。」
亨がクククッと、可笑しそうに笑った。
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