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亨さん⑦
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夏樹がカラカラと音を立てていたグラスを傾け、残りを一気にあおるようにゴクンと飲むと、亨は顔をしかめた。
「今回の懲罰は、私がコントロールしてるんだ。勝手なことをするんじゃない。だいたい、入室許可も取らずに、懲罰中の部屋に入ったりすると、お前も懲罰の対象になるぞ。」
「だったら、俺のカードキーを無効にしとけば良かったでしょう?解錠できたんで、入っていいんだと思って。」
夏樹はもう、作り笑いを浮かべることもせず腹立たしげな声で応じ、亨をにらんだが、亨は全く動じることのない様子で、自分のグラスにウイスキーを継ぎ足した。
「まさか、お前が、こんな勝手なことをするとは思わなかったんだよ。もう少し、わきまえてると思ったんだがな。」
静かな室内で、ほとんど空になった夏樹の手の中のグラスから、カランと小さな音が鳴った。
「じゃあ、俺も罰を受けましょうか?いいですよ。鞭で打ちます?それとも、身体中にキスマークをつけます?」
どこからでもどうぞ、とでも言うように、夏樹は両手を広げて、亨を挑発するようにクスリと笑った。
亨はため息をつきながら小さく笑うと、グラスに口をつけて一口飲んだ。
そして、そのままそれをトンと音を立ててテーブルに置いた。
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