アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
佑斗について①
-
立ち上がった夏樹を、亨が引き止めた。
「まぁ、待て。もうひとり、気になっているやつがいるだろう?」
夏樹は、目をグルリと回しながら、ソファに座り直した。
「……あいつは、何なんですか?」
「佑斗は、ここの入会希望者だよ。」
…と言うことは、こっち側ということか。
てっきり、亨さんの新しいペットかと思ったが… 湊の予想が当たってた。
さすが湊だな。
「入会って…、あいつが?」
「あぁ見えて、あいつは、バックグラウンドはここの会員の中でも、トップクラスだ。そっちの審査は問題ないんだが…、ただ、ペットを飼った経験はない。だから正式に会員になるにはトレーナーが必要でね…。」
ペットを飼った経験がない者は、熟練した誰かに、ペットの扱い方やここのルールなどを教わり、一定の技量や知識を備えないと、正式な会員にはなれないし、ペットの登録もできない。
「親が金持ちのおぼっちゃまってとこか。…で?亨さんがトレーナーになるってことですか?」
あんなやつの? だいたい、育てたところで、あいつは育つのか?
ただの、金持ちのバカ息子だろう?
「いや…私は、あの子はお前に預けたいと思っているんだが…。どうかな?」
亨はそう言いながら、夏樹の手からグラスを取ると、ウイスキーをトクトクと注いだ。
はぁ?
どうかな?ってなんだよ? 何を言ってるんだか…。
「冗談でしょう?」
「冗談でこんなことは言わないよ。夏樹に佑斗のトレーナーを頼みたい。」
亨は含み笑いをしながら、夏樹にグラスを返した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
183 / 463