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湊の朝①
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「…湊。いい加減に起きなさい。」
亨の厳しい声に、湊はうすく目を開けた。
「…亨さん?おはようございます。…朝ですか?もう?本当に?」
さっき眠ったばかりなのに…とブツブツ文句を言いながら、湊がまた目を閉じて、眠りに落ちようとするのを、亨は今度は湊の耳を強く引っ張って引き戻した。
「痛った…。」
耳に手をやって、顔をしかめながらようやく起き上がった湊の頬を、亨はパシンッとはたいた。
「目は覚めたか?」
「痛いな… もう… 」
湊は、普段は亨にはいつも従順すぎるくらい従順だが、寝起きの悪さで、朝はよく悪態をつく。
それが亨には可愛くて、湊と夜を共にした次の朝は、必ず湊より早く起きて、いつもは見られない湊の態度を楽しんだ。
しかし、今日は、甘い夜を過ごした翌朝じゃない。
湊は、自分がまだ懲罰中だということを、完全に忘れている。
夏樹が甘やかしたせいだ。
まったく…
亨は、胸の奥で舌打ちをした。
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