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6 文化祭
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「そろそろみさのとこ行くか。」
「うっ、、、そうだな。」
ご飯を食べ終えて、さらにもう2クラス見回ったところでりゅうが言い出した。
13時に来るように言われたが、今はもう12時45分だ。
ギリギリまで忘れようとした結果、時間もギリギリだ。
俺とりゅうは美沙子ちゃんが待つ被服室へと歩き出した。
被服室のドアを開けたらいつも通り、、、
「ももくーん!!!」
「ぐはっ!!」
美沙子ちゃんが勢いよく飛びついてきて、俺はりゅうに支えてもらってなんとか立っていられた。
「今日はこの前よりメイク班の人数少ないからちょっと時間かかるのよ。それに、とっておきもあるしねー。」
「「とっておき?」」
「はい、じゃあ2人とも着替えてねー!」
美沙子ちゃんのいうとっておきが気になるが、教える気は無いらしく、俺とりゅうはそれぞれの更衣スペースに押しおまれた。
着替えを終え、外に出ると既にりゅうは着替えて椅子に座って待っていた。
騎士の次は王子ですか、、、
俺との差がありすぎませんか??
俺は自分の着ているドレスを見ながらため息をついた。
「はーい、それでは、メイク班入りますよー。」
さすがに2度目だと慣れるもので、俺は目を閉じされるがままでじっとしていた。
「は!?みさ、、これマジでしなくちゃダメなわけ?」
「当たり前!ももくんとお揃いなんだからいいでしょー。」
「お揃い、、、。はぁ、わかったよ。」
え、何がお揃い!?
すごい気になるんだけど!!
でも今目を開けたら絶対美沙子ちゃんに怒られる。
俺はメイクが終わるのを待った。
「よーし、OK!それじゃ、ラストにこれね!」
俺はOKを出されたので目を開けたのだが、美沙子ちゃんが俺の頭に何かを付けている。
え、なにこれ?なんか髪に引っ掛けてる??
「はーい、ティアラも完璧。さすが響だわ。」
「ティアラ!?この前なかったじゃん!」
「そうよー、急遽ね。ほら、王子様とお揃い!」
装飾品まで付けるなんて、、しかもティアラって!
俺はりゅうの方を見た。
そこに居たのは嫌そうに顔をしかめた、王子だった。
「うわ、ほんとに王子様だ!」
りゅうはまあ所謂冠をつけていて。
装飾品の威力はすごい、王子感が倍増してる。
「ほら!見てよこの冠の柄!ハートが逆さまでしょー。桃に見えるからって響がデザインしたのよ。もうホント完璧だわ、写真送っとこ。」
美沙子ちゃんはテンションMAXだ。
あーほんとだ、よく見たらりゅうの冠に逆さまのハートがある。
え、じゃあ俺のティアラにもその柄あるのかー。
、、、いや、自己主張激しくね!?
俺これ大丈夫!?
「純。すごい似合ってる。」
「え!?あ、いや、うん、ありがと、、、」
そんなの嬉しくないわ!って言おうと思ったんだけど、、、なんというか、りゅうが優しい目で言ってくるから、言えなかった。
というか、嬉しいって思ってる自分が、、、いる?
「よし!じゃあ2人とも、1時間頑張ってね!」
美沙子ちゃんが俺とりゅうの背中を思いっきり叩きながら言ってきた。
そうだ、これから1時間が、、、俺の今日のメインイベントだ。
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