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6 文化祭
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「え、あれ桃姫だよ!」
「隣の執事の格好してんのは、、赤髪だから本郷じゃん!」
「めっちゃ走ってるなぁ。何かあったのかな?」
「え、あれ田代じゃね??」
「何あれこっわ。」
今は時間帯として1番人が多いので、周りが全力で中庭を走る俺と響くん、そして後ろから声を上げながら追いかけてくる田代を見てザワついている。
俺も響くんも走るのは速いので、結構な距離が開いたが、俺を見てざわつく声のせいで田代をまけない。
にしても、このドレス裾上げしてもらったおかげで、走りやすい。
さすが美沙子ちゃんだ。
後でお礼言わなきゃだな。
って今はそんなことより田代をどうにかしないと。
「ももくん!今みさに連絡したから、すぐにこっちに来るって!おい、誰か!!田代止め「うおおおおおおぉぉぉ!!!ももたぁぁああああ!!!」」
響くんが周りに声をかけるが、みんな田代が怖くて動けなくなっていた。
まずい、俺のせいで文化祭が、、、
「くっそ、まじでやべえな、あいつ。ももくん、もうちょい頑張って走ろう!」
「う、うん!」
そうだ、騒ぎを聞き付けて教師陣が直ぐにくるはずだ。
今はもう少し走ろう。
田代が叫びだした。
「お前は俺のものだ、桃田!!お前は誰からも愛されない!」
「っ、うるさい!黙れ!響くん、行こう!」
響くんがいきなり中庭の真ん中で止まった。
「、、、いい加減にしろよ。」
「ひ、響くん!?なにしてんの!?」
響くんが田代の方を向きながら落ち着いた声を出した。
「ん?もうめんどくさいから、あいつを、ぶっ殺す。ももくんは、りゅうのことだけ考えててね。」
「え、、?」
響くんの雰囲気が変わった。
田代が立ち止まった響くんを見て鼻で笑う。
「はっ、なんのつもりだ本郷?お前がまさか俺の事倒すつもりか?」
周りの人達がゆっくり俺たちの周りから遠ざかっていく。
「あんたさぁ、前りゅうにボコボコにされたから、りゅうがいない時をずっと狙ってたんだろ?俺ならいけるとでも思った?だとしたら、見当違いだから。」
「どけ本郷!!」
田代が響くんに向かって突進してきた。
「きゃぁぁああ!!」
「本郷!!」
周りの人達から悲鳴が上がる。
「響くん!!」
俺は思わず響くんの名前を叫んだ。
しかし、勝負はすぐについた。
響くんは突進してきた田代をひらりとかわすと同時に、右足を軸に田代の首に回し蹴りを決めた。
そしてそのまま田代は倒れ、呻き声を上げながらうずくまった。
、、、すげぇ、1発だ。
周りの見ていた人たちもあまりに一瞬のことで、シーンと静まりかえっている。
「く、くっそー!!!」
田代が声を荒らげるが、あまりの衝撃だったのか立とうとしても立つことが出来ない。
「なーんだ、まだ意識あんの?」
響くんがゆっくり田代の元へ近づいた。
響くんの目は明らかに怒りに満ちている。
「響くん!もういいよ!」
「よくないよー、だってこいつまだ生きてんじゃん。」
これはまずい気がする。
周りに人がいっぱいいるから、今はまだ響くんが襲ってきた田代から俺を守ったで通用するけど、やり過ぎたらどういうふうに解釈されるかわからない。
響くんがもう1発と足をゆっくり上げようとした時だった。
「ひーびーきー!!!!ストーーーップ!!」
美沙子ちゃんの声が聞こえた。
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