アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
side Masato
-
意識的に意識するようになったから気付いたことがある。
かっこよく小さい頃からモテていたくせに
周りで騒がれていることに気が付いていない、
むしろ、全く興味がないから知らないような態度。
感情を表に出すタイプではなく
怜衣は人見知りで、友達も多い方ではなかった。
そんな怜衣と仲良くなったのはいつからだろう。
昔の事すぎて覚えてはないけれど、1番の親友というほど仲が良かった。
仲が良かったからこそ、1番近くで1番長く見てきたはずなのに、いかに自分が怜衣の事を見ていなかったかが分かる。
休みの日 一緒に夜ご飯を食べる約束を取り付けた俺は
前から行きたかった美味しいと評判のお店に来ていた。
「なにぼーっとしてんだよ…
真斗がどうしても行ってみたいって言うから来たのに」
呆れたような顔で俺を見る怜衣。
いつもの見慣れた表情も、嬉しい気持ちが含まれているのか、少し照れたような表情に変わる。
「あ、これ美味しい。真斗も食ってみろよ」
美味しいと言いながらもぶっきらぼうな言葉で、あまり表に出さないけれど、ちゃんと見れば そこには柔らかい表情が隠れている。
気が付いてからはずっと、いろんな怜衣の表情を見るのが好きになっていた。
新しい表情を見つけるたびに嬉しくなる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
36 / 45