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さーてぃーん
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でも、俺はこの女から生まれてきたんだ。それがどんな悲劇を招こうとも、俺は息子として母親を守らなきゃいけないと思う。
命が途絶えるその瞬間まで俺がだまっておけるわけがない。魔力を使って、バリアをはるか?俺の魔力が相手より下だとしたら、守れない。まだ、物理攻撃ならいけるかもしれないけど。
「せいあしゃ....ま?」
ありえない速度で出てきた斧が、母上様の首を切り落とすまで、5秒。バリアなんて今更間に合うわけもない。だけど、試してみたい。
「晋夜、バリアを解除しろ。その女を守る必要なんてない。お前はまだ赤ん坊だ、そんなに集中力が続くわけない」
舐められてると思った瞬間、聖夜の方に意識が向く。気づいた時にはもう遅くて、母上様の顔は地べたを転がっていた。血が散ったその顔は、笑っていた。
はじめてこんなに声を上げて泣きたくなった。大切な人が居なくなるって、こんなにも辛いことだって。俺は何にもできなかった。こんなのじゃ誰も守れやしない。
「晋夜、こっちに来い。お前が望むならもう1度あいつを霊として呼び戻せる。お前はどうしたい」
「おれは...っもういちどははうえしゃまにあいたいでしゅ!!」
「そうか...わかった。いつか会わせてやる。その時までに、お前も強くなっておけ」
「はい!」
無表情だけど、俺にはわかる。こいつが本当は嬉しい事くらい。顔で表さない代わりに俺の頭を撫でたりと行動で表してる。わかりやすいなっと思って微笑んでしまう。
「晋夜様が笑ってらっしゃる!可愛いぃぃぃ!!」
周りを見るとたくさんの人が俺を囲んでいた。たまにはこう言うのも悪くないな...。誰かが、俺の頭に触ろうとした瞬間...風が吹く。
「俺の息子に容易く触ろうとするな。今度、触ろうとした奴は死刑に処す。わかったか?」
どれだけ、自分の息子に触って欲しくないんだか…俺には一生わかんねぇかもしんねぇな。
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