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にずーなな
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輪を抜けた先に居たイケメン君は真面目そうで、眼鏡をかけた黒髪君。俺の視線に気づいたのか、こちらを見て苦笑いをする。それにつられて、俺もしてしまう。
「大変ですね。あっ、申し遅れました。黒崎 悦都と申します。よろしくお願いします」
挨拶をしようとして気づいたんだけど、俺の名字って何なんだろ。今まで、そんな事を気にした事がないからな...名前だけでも、大丈夫なのか?
「俺は、晋夜って言います。よろしくお願いします」
「俺に、敬語なんて使わなくていいんですよ?」
「じゃあ、俺も敬語要らないから」
悦都は少し、納得のいかない顔をしたけど、すぐに笑って返事をする。いい人そうでよかったけど、蒼介遅いな…。もう、友達作ってんのかな。
気になって、後ろを向いてみると蒼介がいる。いつの間にいたんだよって声かけようかと思ったけど、不機嫌そうだから、やめて悦都の方を向く。
「なあ、晋夜。俺にも構えよな...寂しいんだけど。拗ねるぞ?」
「ごめんな?そんな怒んなよ…ほら、一緒に体育館行こうよ。後から、一緒に話そ?」
「わかった。絶対だかんな」
蒼介は俺が違う人と話してるとすぐに不機嫌になる。聖夜もそんな感じだし。そんなに自分以外の人と話されるのが嫌なら...どうしたらいいんだ。
体育館につくと、すっごいでかいスクリーンぽいのがあって、生徒用のイスや保護者のイスもたくさん並べてあった。 急にドキドキし始めて、蒼介に助けを求める。
「ドキドキしてきたんだけど…どうしよう」
「お前ならできるって…」
苦笑いしながら、頭を撫でられる。それがなんか、すっごい落ち着いてできる気がしてくる。蒼介にありがとうって言って、抱きつく。
「晋夜...人の目気にしないよな。流石に俺でも恥ずかしいんだけど」
「ちょっとくらいいいじゃんか。蒼介はケチだな!」
「そんな事してると、襲うぞ?」
また嘘だろと思って、席につく。横を見ると、蒼介の顔が近づいてきて、鼻がくっつくところで止められる。息がかかってくすぐったい。
「本気だから」
そう言って、キスされた。そういえば、蒼介はまだ俺のことが好きなのか?
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