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よんじゅーいち
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あれからというもの、毎日毎日引越し準備で学校にも行けてない。こんなので大丈夫なのかと
も思ったが、聖夜が専属の家庭教師のト〇イ的なのを付けてくれたらしい。
まぁ、そのおかげかテストでは毎回100点に近い点をとってるけどな。魔法学もあるけど、なんかわかるし。なんか、得した気分だよな。
「あ、晋夜様ここにいらしたのですね。皇帝が心配してらっしゃいましたよ。早く行ったほうが御自身の為にもなるかと存じ上げます」
「あぁ、報告ありがとうカスティ。」
軽く微笑んでから、聖夜がいると思われる部屋まで飛ぶ。迷子になりそうだから、マップでも持ってきといた方がよかったかも知れないな。自作のね。
「聖夜様お呼びでしょうか」
「あぁ、晋夜がどこに行ったのか心配だっただけだ。今度から、俺がいない時に外出する時は従者か誰かに伝えておくか、置き手紙を残して置いてくれ」
「承知いたしました。」
大分片付いた部屋を見回して、ここももう最後なのかと思うと、なんか寂しく思えてくる。ベッドももう向こうに送られて、聖夜の机とソファとかしかない。
「もう、この景色も見られなくなるんだな...」
6年くらい此処で過ごしてきたからなぁ。聖夜はどうも思わねぇのかな。思ってたとしても、表情には出さないか。
もう少しで、夏が来る。今年は海に行ってみたいんだよな。海があるのかわかんないし、あったとしても、変な怪獣が居るかも知れないな。
「晋夜ちょっとこっちに来い。」
メガネを掛けたままの聖夜がこっちを見て、早くしろち訴えてくる。こっちの都合も考えずに何なんだろうなお前は。
「どうかしましたか?お腹が痛いんだったら、従者読んできますけど。」
「そう言うのじゃない。あの...そのだな...ホントに宮邸に付いてきたいのか?思い返して見れば、あの時俺が無理に言ったような気がして、その...すまんかった」
急に謝ってくれば、その理由はつまらないものだった。聖夜もそんな事思える人間に育ったんだな。お父さん嬉しいよ。って、立場逆転しとるやないかーい。
ふざけすぎた。すっごく、申し訳なさそうな目でこっち見られたら、許すしか選択しないよね。柴犬かってくらい可愛い。
「そんな事無いですよ。俺ホントは聖夜様と居たかったから、嬉しいです。」
「そうか。なら、よかった」
変なこと言いすぎたかも知れないな。こいつが笑ってるから、別に以下もしれないな。
扉をノックする音と一緒に真が入ってきた。その様子は、いつもと違って真面目で真剣な様子だった。なんかあったのかもしれないけど、俺が口出ししていい事じゃない気がする。
聖夜に近づいていって、耳元で何かを囁いている。それが聞こえなくてムズムズする。自分が知らない所で何か言われてるのも俺はどちらかと言うと嫌いな方だし。
真の服の袖からチラッと見えたのは、剣か何か鋭い刃物で切られたような傷跡。血が流れないように、魔法で止めている見たいだけど、回復出来るだけの体力が無いみたいだな。
「真...お前頑張りすぎだ。もう少し、俺や聖夜様や兄上達を頼ったらどうなんだ。そこまで体力が無くなるまで、頑張る前にな」
「晋夜様申し訳ございません。あまりに急に襲われたもので、人を呼ぶだけ無駄だと判断してしまいました」
俺は、真に近づいて傷がついてる袖を捲って、手を翳した。傷口が結構深いのによく戦ったよな。そういうとこホントに俺は好きだと思う。
治してる最中に真が泣き出して、いつものように抱き着いてきた。まぁ、聖夜に蹴られたけど。治してる最中に蹴っちゃいけないって教わらなかったのか。
「ほらほら、引越し準備で大変なんですから、喧嘩はそこまでにしてください。真も付いてくるんでしょ?」
「勿論!晋夜様が居ないなど目の癒しが居ない上に寂しいですから!私は、いつまでも晋夜様に付いていきますよ」
それは嬉しいんだけど、ストーカーみたいになられたら、手に負えないからやめて欲しいかもな。
聖夜の方を見てみると、ほっぺを膨らませて、不機嫌そうにこっちを見つめていた。こらぁ怒らせちゃったかな。
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