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こじゅーいち
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昨夜から居座っている隣のこいつ。名前は確か峯邂。アイツと同じ名前だ。昨夜は騒がしかった。しかも、晋夜が俺の所に来なかった。それが何よりの不満だった。
朝からベタベタとくっ付いてくるのに嫌気がさして、出て行けと怒鳴ったら、あっさりと出って行ってくれた。あいつがなぜここに来たかというと、俺の嫁候補らしい。
「くだらない...」
そう思うようになったのは、晋夜が生まれてからだったか。来るものを拒まずだったが、いつの間にか晋夜の泣き顔が浮かんで来るようになってしまった。
「失礼するよ。ベッドのシーツとか変えなくて大丈夫か?あと、あの女晋夜様の部屋に入って行ったっていうの聞いたけど、大丈夫なのか?」
「ベッドのシーツなんかいつも気にしないのになんだよ。なんで昨日の夜晋夜が来なかったか知ってるか?あと何処にいるのかも」
「は?シたんじゃねぇの?執事達が気を利かせて、俺の隣の部屋で寝るように言ってくれた見たいだよ。」
「シてねぇよ。あんな女なんかに興味なんか無い。」
真はため息を付きながら、ソファーに座った。俺の顔を見て何か言うのかと思えば、何も言わなかった。その代わり、顔を顰めてアッカンベーをされた。
それがどういう意味を表すのか、俺にはわからなかった。
しばらくして、あの女が帰ってきた。何故か顔が赤く嬉しそうな顔をしていた。晋夜の部屋に行ったからか?なんかイライラする。
「貴方の息子って可愛いのね。煉鐚にそっくりだったじゃない。でも、貴方に似てイケメンだったわね」
昔は俺に似てたのに、だんだんアイツに似てきて、女顔になってきた。少しは俺にも似ているから、イケメンでもある。中性的でモテそうな顔だ。誰ともくっつかせる気は無いがな。
「あの子を私の婿にしてよぉ。私だったら貴方みたいな対応はしない。もっとあの子のいいところを引き出せる能力があるわ」
「ふざけんな」
頭の中で何かが切れた。床に押し倒して馬乗りになる。殴ろうとした瞬間、コンコンと扉が鳴って、入って来たのは晋夜だった。
俺たちを見た瞬間、顔を真っ青にして出ていった。それが何故なのか、俺はわからなかった。それを考えている間に、目の前で笑っていた女は全身傷だらけで気絶していた。
そして、いつの間にか真がソファーに座ってこっちを見ていた。
「気は済んだかよ。この暴力男め」
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