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ひねくれ者の、
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「伊澄さん、もう身体平気?」
「え、あぁ。」
振り返った金井はにこりと微笑んだ
てっきり怒ってるものと思っていたから拍子抜けだった。
「?なんでそんなに驚いてるの」
「いや、てっけり怒られるかと…」
「え、怒ってるよ」
「っ、そうだよな、ごめん、突然来たりして」
怒ってる、の言葉にすぐに気分が沈む。
いや、分かってたけどまっすぐ言われるとなんか…
そんな俺の様子に金井は慌てたよう声を上げた
「え!いや、そっちじゃなくて!!」
「?」
「…伊澄さんにじゃなくて、自分にムカついてるだけだからホント気ににしないで」
「俺に怒ってるんじゃないのか?」
「怒ってないよ、伊澄さん悪いこと何もしてないでしょ」
ほら、そうやって甘やかす。
金井の一言一言に一喜一憂してしまう
それでも迷惑をかけたのは事実だ…
「連絡もせずに家押しかけたし」
「俺がずっと断ってたからきっかけ作りに来てくれたんでしょ」
「体調崩して、世話かけた、し」
「それこそ結果論だし、弱ってる伊澄さんも可愛いから何も問題ないでしょ」
「…でも、」
「伊澄さんは俺の言ってること信じれない?」
「…その言い方はずるい」
「はは、拗ねない拗ねない」
笑ってる金井はいつも通りで、本当に怒ってないみたいでホッとする
そこで先程言っていたことを思い出す
そういえは、自分に怒ってるってなんだ?
「え、と」
「って、伊澄さんもう寝な?時間も結構遅いし。話は明日にしよう?」
「わかった…、どこ行くんだ?」
話を上手く逸らされた気がするけれど…
素直に従おうと思い、ベッドの奥にズレて隣を空ける。が、
「ん?あぁ、俺そっちのソファで寝るから」
「一緒に、寝ないのか?」
自分でも随分大胆なことを聞いてると思ったけど今はそうじゃない。
だって…
「え、あ、うん。調子悪いのに俺がいたら休まならないでしょ?」
「それなら家主はお前なんだからお前がベッドで俺がソファだろ」
「いや、だから伊澄さん倒れてるんだよ?もっと自分の体調考えてよ」
「じゃあ一緒に寝ればいいだろ」
「だから…「お前、なんでさっきから俺の目見ないの?」っ」
目を合わせない
普段ならありえない、笑顔は普通でも態度が明らかに違う。
なあ、なんで?
「嫌ならそういえばいいだろ」
「ちがっ!…いいから、もう寝よ。ほんとに、俺やる事あるし後でそっち行くかは」
「話そらすなよ!」
話を逸らされたくなくて夜中だとかそんなもの考えずに声を荒らげる。
そんな俺を宥めるように金井は優しい声で言うん
「…ごめん、ちゃんと明日話すからさ。お願い、伊澄さん。」
「いやだ。」
「え、ぅわっ!」
金井が来ているTシャツの後ろを思いっきり引っ張る
急な引力に逆らえず金井は間抜けな声を上げながらベッドに背中から思いっきり倒れ込んだ
「い、たた…伊澄さん、危ないっ、て…」
「いい気味だ。」
「伊澄さん?ちょ、なにしてんの、」
俺はフンっと鼻を鳴らしてそのまま金井に股がった。
普段金井の方が背が高くて、見下ろすなんて機会ないからこれはこれでなかなかいい眺めだな。
困惑したように目をぱちくりさせ焦り始める金井
今更だけれど、この体勢、なんか…
視覚的にまずい気がする。
恥ずかしくなるも、ここで退いたら意味が無いと思い耐える。
物わかりがいいなんて俺らしくもないし
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