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訣別
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俺は地面にへたり込んだ侭。
和真さんは時間の停まったブランコに座り続けた侭。
暫く二人で泣き続けた。
怖々と、しかし唐突に、沈黙を破った。
「………和真さん。」
言って面を上げた。
二人共、嗚咽は既に止まっていたから、声が震えなかった事に安堵した。
こんな事を思っている事も、和真さんには丸分かりなのかも知れないけれど、それでもホッとした。
「俺、行きたい所がある。」
「…さっき話したもう一人の男の人と寝た場所。」
「和真さんは嫌かも知れないけど、俺の事全部、和真さんで埋めて欲しい。塗り替えて欲しい―――――。」
言いたい事は伝えた。後は和真さんが何と言うか……………。
言われた和真さんは暫く考えている様だったけれど、やがて重い口を開いた。
「分かった。それで気が済むのなら―――――…」
難しい表情乍ら、瞳には確りと光を湛えて。
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