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月会1
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三月「ふふ,そうだね」
信吉「で?」
三月「ん?」
信吉「ん?じゃなくて要件を早く教えてくないっすかね」
三月「あぁそうそう,はいこれ」
ちょろそうに見えて全然油断のない性格。
掴みどころがない。秀吉の趣味を疑う。
はいっと出されたのは紙の束。
ホッチキスで止めてあるがそこそこ分厚いな。
信吉「…これって」
三月「ご想像の通りそれは明日ある月会の資料だよ」
月一で行われる会議。
略して月会。
各委員会から1名。
生徒会,風紀は2名。
各部活動から1名から2名。
本当は3年生がでる。
生徒会と風紀は副の方が。
部活動は部長,もしくは部長と副部長。
俺はこの学園に来てから図書委員会に所属しており去年の12月。つまり委員長交代の時俺は図書委員会委員長代理になった。
まぁその時の話はまた後で。
信吉「明日…」
三月「ちゃんと会議室に来るんだよ?のぶくんはサボり癖が酷いから」
信吉「行きますよ,月会は…。後のぶくんって呼ぶのは辞めてくださいっていつも言ってんすけど」
三月「なんでかな?私にとって君はのぶくんだ」
信吉「はぁ…要件ってこれだけっすよね?」
三月「うん,それじゃ俺は置いたまさせてもらうよ」
ポンっと頭に手を軽く乗せられる。
バシッとその手を勢いよく払い除ける。
困ったように笑った三月さんは口を開いてこういった。
三月「まだ怒ってるのかい?あの時のこと」
信吉「別に,俺はもとより人に触られるのが好きじゃないんで…アンタだけじゃない」
三月「そう,それじゃぁね」
手を振り下へと消えていった。
"あの時"。
別に怒ってはいない。俺の落ち度だっただけで。
ただ柄にもなくあの時は弱っていた。精神が参ってもうボロボロだった。
だからアンタが近寄ってきて時俺は何も思わずアンタのことを受け入れた。
俺の事をただの1人の後輩として見て面倒を見てくれたアンタに勝手に俺が深く信用してしまっただけ。
だからアンタに対して怒ってんじゃなく俺は俺に対して怒ってんだ。
信長だったとあろうものが馬鹿みたいに人を信用するなど阿呆だったのだと知れたんだ。
だから別に怒ってなどいない。
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