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それから4
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取り敢えず藤山の方は何やら嬉しそうな顔をして行ってくれた。
真田森には少し睨まれたがまぁ行ってくれた。
すれ違い際に「後で話だからな」という捨て台詞を残して。
もう時期チャイムがなる。
信吉「お前は俺に何の用だ」
勝信「俺はまだお前の名前を聞いてないぞ!!!!」
信吉「教える筋合いはないと言ったはずだが。後この距離だ声のボリュームを下げろ」
勝信「うっ…俺だけ教えてお前だけ教えないのはずるいじゃないか!!」
僅かにビックリマークが消えたがうるさいのには変わりないな。
名前…。
信吉「何故そんなに俺の名前を聞きたい。俺とお前は昨日会ったばかりでこれから関わっていく関わりすらないんだぞ?」
それは素朴な疑問。
だってそうだろ?俺は人と関わることを極力避けている。
1つ目は前世がバレないためだ。
2つ目は単に人との付き合いが面倒くさいから。
後輩なんて基本関わりたくない。
勝信「…」
信吉「?」
黙ってしまった。
あと1分でチャイムがなる。
信吉「はぁ…信吉だ」
勝信「へ?」
信吉「織田川信吉…俺の名前。これでいいだろ?さっさと教室に行け」
俺は振り返り筆箱を取りに教室へと向かった。
何故名前を教えてしまったのかは俺にも分からない。だが俺の中の何がアイツのシュンとした(モジャ頭で見えていなかったが恐らく)顔を見て焦ったんだ。
信吉「俺らしくもないな…」
そんな呟きはチャイムによってかき消された。
しかし識名勝信とのやり取りを密かに見ていたものがいた事を俺は気づけなかった。
あの場にいた人混みに紛れていたよく知った男のことを。
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