アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
【了】おいしいおもい
-
塚田くんに相談してからなんだかんだで2週間ほど経った。
今日は久しぶりに奥村先生がうちに来て泊まってく日だし、明日は2人とも休みという、話をするには絶好の機会だ。
「お邪魔します。」
「あ、いらっしゃい。上着いつもの所に掛けといてね。」
外は寒かったのだろうか、少しだけ色黒の奥村先生の顔でも赤くなってるのがわかる。
「外、寒かったの?わ、手ぇ冷た。」
「っわ!!」
「えっ何?」
「い、いや。すみません、びっくりして…。あの、大丈夫なんで…その…手…。」
「あぁ、ごめんね。」
とまぁこんな感じで、俺との接触をやたらと嫌がるのだ。
「ねぇ、話があるんだけど。」
「なんですか?」
「博君さぁ、最近変じゃない?どうしたの?」
「え、いや、その。」
「今までなあなあにしてたけどさ、流石にここまで長引くとちょっと気になるよ。俺のこと嫌いになっちゃった?」
「いや、そんなことは…。」
「じゃあなんでそんなに避けるの?俺、何かしたかな。」
「……言っても僕の事、嫌いになりませんか。」
「ならないよ。約束する。」
「高校生みたいだって、幻滅しませんか?」
「しないよ。言ってみて。」
しばらくもごもごと口を動かしていた博君は、意を決したように話し始めた。
「藤田先生と…その、初めてシた時のこと思い出しちゃって…、なんか、変な気持ちになっちゃって…その、だから先生のこと嫌いになったとかじゃ…。」
話してるうちにだんだん顔が赤くなっていく博君が可愛くて、なんだか俺の方も赤くなっている気がする。
「えっと…、それはどういう…?」
「藤田先生…昼間と全然雰囲気が違って…なんと言うか、その、凄く格好良くて、だから、その…。」
「恥ずかしくなって、俺の事避けてたってこと…?」
長い長い沈黙のあと、博君は俯いて一言だけ「はい。」と答えた。
俺は衝動的に、彼を抱きしめていた。
「ふ、藤田先生!?」
「ごめん。今ちょっと顔が見せられない。………多分、凄いだらしない顔してるから。」
「…ごめんなさい。藤田先生。」
「謝らなくていいよ。よかった、嫌われた訳じゃなくて。すっごく心配した。」
「嫌いになるわけないじゃないですか!」
「……この年でできた恋人だからさ、色々心配になるんだよ。セックス下手だったのかなぁとか。」
そこでようやく博君を解放して、きちんと顔を見ようとすると、また何かを小さな声で呟いた。
「え、なに?」
「………凄く気持ちよかったから、きっと下手なんかじゃないですよ。」
「っ…!!」
そこから先は、残念ながらあまり覚えていない。
ただ気がつくと悲惨な状態のベッドに全裸で寝ていて、朝起きた時の博君の声がひどかったことは印象が強い。
あぁ、塚田くんに今度美味しいお酒をご馳走しないと。
だって、こんないい思いさせてくれたんだしさ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 3