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僕と一緒に行きませんか?
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「あっ、目覚めた?大丈夫?痛いところとかない?」
彼は最初ぼんやりとしていたけどだんだんと意識も覚醒してきたのか
「だ、大丈夫です…」
と声を返してくれた
どうやらちゃんと意識はあるみたい
「無理しなくて良いからね」
「ありがとうこざいます…」
「言えることだけでいいんだけど、どこから来たか教えてもらってもいいかな?」
すると彼はゆっくりとだがここに来るまでの経緯を教えてくれた
「なるほど、そういうことだったんですね」
「そういえば最近、国の騎士達が奴隷販売をしている組織を捕まえたって言ってたわね…」
「そうなると国に彼を任せた方がいいのではないでしょうか?」
それを聞いた彼は僕の裾を引っ張った
「知らないところには行きたくない…」
少し震えて話す彼を見ると皆が黙り込む
彼は今まで辛い思いをしてきたのだろう
自分はこの世界で一人きりと感じているのではないか
僕と同じように…
僕は彼を見つめる
彼も僕を見つめる
まっすぐなその瞳はとても綺麗だった
「なら、僕と一緒に行きませんか?」
「えっ…?」
「僕と冒険者になってみない?」
「…一緒にいてもいいんですか?」
「もちろん君が良かったら」
最初は驚いた表情をしていたけど
彼はとても嬉しそうに
先程の硬い表情とは違いまるで感動したような
「俺なんかでよろしければ、貴方のそばにいさせてください」
そう言うと甘い表情で笑った
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