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ロミオとジュリエット 15★
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よりによって、ゲームと私を天秤にかけた結に私は切れた。
切れたと言っても、もちろん、私は、態度、感情には出さない。
他に男がいるとかではなく、男どころか私はゲームと言う”物”に負けたのだ。
そんな扱いを受けたのは初めてだ。
オウンゴール※を、10発食らった気分だ。(※味方が敵へゴールして敵の特点になること。)
明日は、月曜なので私も結も休みだ。
結の出ないiphoneの留守電に、「これからそちらに行く」と入れた。
結は「来るな」と言ったが、パリまで車でその日のうちに飛ばすことにした。
私が、追い越し車線で、ベンツのアクセルを深く踏み込むと、急激に加速し、あっという間に時速200kmを超える。
このスピードと体感を満足させるために、ドイツの車は高性能に作られる。
よって、日本で言う高級車ばかりになる。
だが、危険ももちろんある。
前を走っていた大型トラックが、いきなり追い越し車線に出て来た。
前の車を追い越すためにいきなり、追い越し車線に出て来るのだ。
高速走行時に、急ブレーキを踏むことになる。
大きな事故になりかねず、ひやりとした。
速度制限はなくても、突然のアクシデントも適切に処理できる、経験とテクニックがないとアウトバーンは走れない。
再び、アクセルを踏むと、230㎞/hと出た。
早く、結に逢いたい。
全神経を集中させ、230km/hで走行する。
日本車では到底できる芸当ではない。
世界の自動車産業の頂点に立つドイツ車とアウトバーンで、情に駆られて猛スピードで走る自分はどうかしている。
結の奴、ことあるごとに”僕は独りだから”と寂しげに言うから、最大限に気を使ってやったのに、ゲームにうつつをぬかしていたとはな。
結は午後10時頃舞台を終え、11時頃帰宅するはずだ。
その頃を見はからって、結のアパルトマンの駐車場に、車を入れた。
ほどなくして、1台のシルバーのシトロエンが入って来た。結のファンが撮ったSNSにもあった結の専用車だ。
停車後、運転手が後部座席のドアを開け、中から結が出て来た。
運転手はマネージャーの楠本氏だ。
結は公演で贈られたのであろう、花束を幾つか持っている。
結と楠本氏が挨拶をかわし、結はアパルトマン内に、楠本氏はシトロエンですぐに発車した。
楠本氏がすぐに去ったことに私はほっとした。
すぐに、結のiphoneに電話をかける。
「東郷さん?」
「結、私は今下にいる。上がって行ってもいいか?」
「え、本当に来たの?」
「来たの?って…冷たいな。行くって留守電に入れたじゃないか。聞いていないのか。」
「聞いたけど。まさかね~て思ってた。笑」
「とにかく、共同玄関を開けてくれ。」
「え~どうしようかなぁー?。」結の声が笑っている。どうしてくれようか、この小悪魔。
「結・・・私は、ドイツから車飛ばして来たんだぞ。」
「怒っている?東郷さん、いつも冷静だから。怒っている声もセクシーだね。」
「結、からかわないでくれ。」
「わかった。いいよ、上がって来て。警備員さんに入れてもらうよう内線で言うから。」
外側が金網で内側がガラス戸の、クラシカルなエレベーターで結の住む5階まで上がった。
呼び鈴を押すと、インターフォンで「はい」と出た後、結が出て来た。
「えーびっくり。本当に来ちゃうんだ。」
結が、笑顔で私の首に抱きついてくる。
女性と違い、腕、腹、足を触れれば固いのだが、結は関節が驚くほど柔らかい。
この、しなやかな身体を、私はどれほど待ち望んだことか。
私は結を抱きしめた。
「会いたかった。」
思いの丈を口づけに変える。
「んんっ」
リビングにあるソファに結を押し倒す。ソファベットになるソファだ。
「 いつも、楠本さんに送ってもらうのか?」
「そう。さっき見てた?」
「食事も一緒だとこの前、言っていたな?」
「もしかして…、妬いてる?んふふふ…。」
「結は、ゲームの方が私より優先だし、楠本さんとは毎日一緒だし。」
「1)ゲーム、2)楠本さん、3)東郷さん、かな。」
「こらっ結。そんなこと言うと、”抱くの”手加減しないぞ!」
私は、まだ未熟な結に合わせて、狂おしいまでのセーブをしている。
「手加減してくれないと、いや…。」結が手を目に当て、泣き真似を始めた。
ウソ泣きしている。口元が笑っている。
「私が悪かった、優しくする。」
結のウソ泣きごっこにつきあわされながら、結の頭を撫で、頬にキスしている私は相当甘い。
悪魔の結は舌を出しているんだろう。
もう悪魔でも何でもいい。
「このソファで、ベットを作ろう。早く、結を抱きたい。」
「お風呂に入らないと。」
「では、一緒に入ろう。」
「えー。」
「片時も離したくない。」
結と結ばれてから、私の方が結を追いかけるようになった。
サッカーは駆け引きが重要なので、心理学を研究する。
それは、恋愛の駆け引きにも似ている。 追えば逃げる、逃げれば追うの繰り返しだ。
男女の恋愛の場合、前半が男性で後半が女性が追う場合が多い。
男性と男性の私たちの関係はどうなんだ。
前半は結で、後半が私だ。
はじめ、結が私を追いかけて来なかったら、間違いなくこの恋愛は成立しなかった。
「着替え持って来た?ここに、東郷さんの着られるサイズのものはないからね!」
「当然だろ、あったら君を疑わなければならない。」
「室内履きくらいはあるよ、どうぞ。」結が、私の足元にハイっと置いた。
「東郷さん、靴は玄関の方に置いて。」
結に言われた通り、玄関近くの床に靴を置き室内履きをありがたく借りた。
海外では室内でも靴の生活だが、革靴は辛い。くつろぐときはやはり室内履きが良い。
結の家の、猫足の白いバスタブに湯を張る。
二人で入るので、湯が溢れないように湯を止めた。
換気のため窓を少し開けると、金色にライトアップしたエッフェル塔が見えた。
バスタブの背もたれに私が寄りかかり、結は私に体を預けるようにして、私の胸元に頭を載せている。
結は手を、自分の頬のそば私の胸の上に置いて、心地よさげだ。 結の柔らかい髪が、私の唇をかすめる。
「結…、結…。」
結の濡れた前髪を唇に挟み、額にキスすると、結が顔を上げた。
濡れた髪を、額から、こめかみから、後ろに向けて撫でつけてやる。
額が出ると、意外なほど大人びて見えた。
軽く、キスする。
結の唇を割り、舌を口内に入れ、舌を探し求める。
結の舌に、自分の舌を絡め、舌の裏を優しく舐める。
上下の唇で、結の唇を優しく挟んでゆったり舐める。
結は、まだ戸惑っている。
結の後頭部に手を当て固定し、結の口内へ舌を挿入し舌を絡ませた。
舌先で結の舌先を探しあて、舐めようとすると逃げる。
逃げ惑うことはしなくなったが、どうしていいのか迷うのだろう。
だんだんと、舌を絡ませて行く。
優しく、強く、吸ってやる。
「あ、ふ・・・なんか凄い・・・ため息出る…東郷さんのキス…。」
湯船の暖かさもあってか、結が、ぼおっとして言った。
目が潤んでいる。
「もっとしてあげるよ。」
舌を絡め、優しく吸い、舌の裏も舐めてやる。
結は、体の奥で何か感じているだろうか。
今日こそは…存分にさせてくれるだろうか。 奥まで、開いてくれるだろうか。
男性の交接器官には段階がある。 ある程度まで入れると、次の入口があり狭くなる。 私は結の中に愛情を残したが、未だ結の中の1番深い所までは入れていないし、激しく動くのも控えている。
湯の中で、結の腰を手で強く引き寄せる。
「あっ…。」
後頭部を支え腰を抱きしめる。
後頭部の手を背中に移し、もう一方の手で、結の股に手を入れた。細身の前のものを握ってやる。
「んんっ…。」
ひとしきり愛撫した後、更に奥に手を伸ばし、蕾を探し当てる。
求めていた小さな蕾に薬指を押し当て、指の先をぷつりと入れる。
「だっだめっ!」
「どうして?」
「お湯入っちゃう…」結は、バスタブから出ようとする。
結を抱き戻した途端、ざぶんと湯が跳ねた。
私は、少し強引に結の尻の割れ目に手を入れた。蕾に直接触れる。
「逃さないからな。」
蕾を愛撫しながら耳元で言うと、結がイヤイヤをするように身じろぎした。
バスタブから出て、私は結の体を拭いてやり、結をバスローブにくるむ。 私が自分の身体と髪を拭いていると、結は、下着に足を入れ履こうとしている。
「それはいらないだろ?」
「でっでも。」
結は、私が見ているのに気付くと、急いで下着を引き上げ、バスローブの裾をさっと降ろすと裾の乱れを直し、逃げるように浴室から出て行く。
結は、面白い。
私が”やらない”、もしくは”やれない”と分かると限りなく挑発して来るのに、自分が危うい時は逃げ足の速いこと。笑
でも、今日は絶対に逃がさない。
試合に勝てば、3週間おあずけだ。そして試合には勝たねばない。
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