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「次にコイツに突っ込みたい奴はどいつだ」
まるで刃をあてるような声が視線が、●精
したばかりの岡本を呆然と見ているだけだっ
た悪友たちに突き刺さる。
さっさと誰かコイツと代われと無言の圧
をかけられても、さすがにこの空気で名乗
り出る者はいなかった。
いつもなら平気で代わる代わる岡本を犯
している彼らが、だ。
誰も何も言い出せない空気を遮るように
予鈴が鳴る。
なかなかイかない岡本を頑張って突き上
げている時間が長かったのか、午後の授業
開始が目前まで迫っていた。
もう戻らなければ5限に遅刻してしまう。
岡本の中で果てたきりでいた島崎が、縛
ったままの岡本の手首の拘束を解く。
岡本が嫌だと抗ったせいで固くなってし
まった結び目はなかなか解けず、焦った悪
友は最後には解くのを諦めて半ば引きちぎ
るようにして隙間を拡げるとそこから強引
に片腕を引っ張り出した。
その時にはもう興ざめし不機嫌を剥き出
しにした高取は空き教室を出ていっており、
それに悪友が1人また1人と続いて青年の
目隠しがようやく外された時にはもうバツ
が悪そうな顔をした島崎と吉光が2人残っ
ているだけだった。
「高取君…」
確かに目の前にいたであろう人の名を青
年が呟く。
体内から引き抜かれて精●を零す縁より、
或いは自らが放ったもので濡れながら未だ
に天を突く高ぶりよりもその小さな呟きの
方がよほど切なげに艶っぽく空気を揺らす。
ただでさえバツの悪そうな二人の顔に苦
いものが走った。
「その…悪かったよ、岡本。
次の授業、多分出られないだろ。
代返しといてやるから」
「どうせ今日だって長距離走だろ。
その体じゃ、まともに走れないだろうし。
ちょうどよかったと思えよ。な?」
なんとか場の空気をよくしたくて明るい
声を出した吉光の方へ岡本が顔を向ける。
確かに前回の体育はさんざんだった。
長距離走で運動場のトラックを走らされ
たのだが、岡本の体はいかんせん普通の生
徒とは違う。
尖った突起を体操着に擦られながら、常
に膨らんだ股間は膨らんだまま左右に揺れ
る。
どうしても内股になってしまいスピード
もでない岡本が結局走り終わったのは、も
う授業終了のチャイムが鳴り終わった後だ
った。
さっさと走り終わった生徒達がまるで見
世物でも楽しむようにクスクスと笑いなが
ら見ていて、体育教師はそんな岡本に欲求
不満は解消してから授業に出て来いとから
かった。
まともに運動ができる体ではないとはい
え、何も聞かされていない悪友達も何とな
く岡本の体の異変を感じ取ってはいた。
先程の出来事もそれを確信に近づけてい
た。
さすがに放って萎えないなんておかしい。
放っても足りないような屈強な絶倫男な
らいざしらず、いかにもひ弱で性には淡白
そうな岡本がどうして萎えずにいるのか。
しかしそんなことを今更気にしてもいな
い岡本はぽつりと呟く。
「…少しでも高取君の傍に居たい」
見てくれなくても、声をかけてくれなく
ても、触れてくれなくてもいいから。
岡本の小さな呟きにまた言葉を失った二
人は、互いの顔を見合わせてそれぞれ頭や
頬を掻いた。
しかしボーッとしたままの岡本を1人残
していくことに罪悪感を覚えたのか、それ
とも誰かに見られてバレるのを恐れたのか、
島崎が汚してしまった床の掃除を始めると
吉光は立ち上がって青年をトイレへと促し
た。
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