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「いいかっ、今すぐ来いよ!
絶対来いよっ!!!」
ヒデは普段の彼からは信じられないよう
なキツイ命令口調で叫ぶと、一方的に電話
を切った。
そして震える指先でいつもつるんでいる
悪友全員に高取を確保して至急いつもの教
室に来るようにとメールを一斉送信する。
ドア一枚を隔てた向こうでは痛みでピク
リとも動けない岡本の体内に上級生が放っ
たばかりの白濁を塗りつけるようにしなが
ら随分と滑りのよくなった穴をひたすらに
犯している最中だった。
しかし体格差から考えて1人飛び込んで
いくだけの勇気はない。
早く誰か来てくれと願いながら携帯を握
り締めているしかなかった。
短いメールの緊急性は届いた者達に充分
知れ、校門を出る前に捕まった高取は羽交
い絞めにされることはなかったものの宥め
られて仕方なくたまり場に引き返した。
止めに入った悪友が袋叩きにあって助け
を求めている…そう言われたら彼だって面
倒だとは言っていられない。
もしも他の生徒や教師に見られたらヒデ
は停学か退学の処分をくらうだろうし、あ
の居心地のいいたまり場にも自由に出入り
できなくなるだろう。
面倒事には指一本動かしたくないという
高取の性格をよく知る者の制裁を覚悟した
嘘だった。
かくして現場に戻った彼は、精●と血の
混ざったものを尻から溢れさせてぐったり
している岡本と先に辿り着いた者達で止め
に入ったのだが返り討ちにあってしまい床
に伸びている数人とを発見した。
1人気持ち良く腰を振っていたであろう
上級生はそれを邪魔されていきり立ってお
り、到着したメンバーにも血走った視線を
向けた。
「ちょっとヤンチャしすぎじゃねーの?」
教室に入るのを躊躇ってしまった他の悪
友とは違い、高取は臆することなく教室の
ドアを開け放って言った。
「お前らも使えねーな。
弱っちいなら手ぇ出すなよ。
めんどくせー」
先程電話口で怒鳴ったヒデをやんわりと
つま先で小突くと、床に伸びたままのヒデ
はぐぅと呻いたきり動かなかった。
どうやら手加減なしでさんざん殴られた
らしい。
自分たちで突っ込んでいったのだから同
情の余地はないが。
「へっ、お楽しみのところを邪魔するから
だ。
お前らもこうなりたくなかったら、さっ
さとママの所へ帰りな」
「馬鹿な奴らばっかだが、これでも俺の連
れなんでな。
やられっぱなしで帰るわけにはいかねー
んだよ」
やられた分はやり返さなければ示しがつ
かない。
勝手にやったこととはいえ、力で物いう
者には力で黙らせておかなければ後々面倒
なことになる。
どうせなら校門を出てから落書きすれば
よかったのかと今更後悔が湧いた。
その発端となったのが自分ならば、この
場の収拾は自分がつけなければならない。
高取は上級生を見据えながらまた一歩前
に進み出た。
「かかってこいよ、イノシシ野郎。
デカいのがナリだけじゃないならな」
「テメェ、言わせておけばっ…!」
準備も無しに岡本に突っ込んであろうこ
とも、悪友たちを殴り出したら止まらなか
ったであろうことも状況を見れば容易に想
像できる。
図体といいやることといい事実だろうと
いう返事が彼の頭を掠めたが、それが声に
なるより早く図太い拳が飛んできた。
それをギリギリのところで躱して高取は
横に跳ぶ。
その場で始めれば未だに床に転がってい
る者達を巻き込むだろう。
それを避けただけだ。
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