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後遺症=SIDE H=
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思ったよりも簡単に先輩はオレを受け入れてくれる決心をしてくれた。
正直、もっと考え込むのかと思ったが、思っていた以上に短気だったのと、オレを好きなんだなと改めて思う。
甘く包むように唇を口に含み、舌先でなぞるように辿ると鼻先に熱い息がかかる。
少し息苦しそうに開いた唇の隙間に舌を潜り込ませてリップ音をたてて歯茎を舐める。
背中に回した腕の中に収まった先輩の筋肉質な体が僅かに震える。
勝気そうな目許が細められ、差し込んだ舌先がもっていかれるくらい強く吸われる。
背筋にくるような刺激にオレは拳を握り込んだ。
さらっと流れる金色の髪が眩しくて、回していた腕を這いあげてそっとうなじから上に指を絡めて撫であげる。
緩慢になる舌先の動きにもう片方の掌でしっかりとした胸筋を撫でる。
咥内が熱い唾液で溢れ、唇の端から飲み込めない唾液を零す。
股間にダイレクトにくるような表情に、堪らず唇を外し、耳の下あたりに唇を押し当てキツく吸い上げ所有の証を遺す。
「… …なあ……最後までヤんのか……」
唾を飲み込む音と、掠れた先輩の声が響く。
掌から伝わる早い鼓動と、しっとりと濡れた膚に、オレは欲情しきっていて先輩の太腿に自分の堅く猛った欲を押し付けた。
先輩はギュッと瞼を固くつむってオレの腕を強く握った。
「……どうしました……」
様子がおかしい。
胸を叩く鼓動の速さが尋常じゃない。
ハッハッっと聞こえる呼吸は、感じているからではない。
明らかに過呼吸を起こしている。
「先輩… …だいじょうぶ……ですよ」
背中を宥めるように撫でるが、焦点が合わないように開いた目の中に映るのは恐怖だ。
「……ゴメ…ン…わすれてえのに……ゴメン」
ブルブルとおののいたように震える身体に、オレは何もできるわけがない。
オレに助けを乞うように、指の痕が残るほど腕を強く握る。
「……カッコ…わり……」
曇った眼からぱたぱたと涙が落ちていく。
堪らなくなってオレは、先輩のカラダをギュッと抱き寄せる。
「きっと、忘れられますよ。だいじょうぶですよ」
「…………優しいよな、ホント。西覇…って呼んでイイか」
オレの胸元にカラダを預けて、恥ずかしそうにオレの名前を呼ぶ先輩が心から愛しいと思う。
「 勿論。僕も成春さんって呼びますね」
「さん、は要らねえ」
そっと金色の髪を撫でて、つむじに唇を押し当てる。
満たされた気持ちになり、まだ震えている背中をゆっくりと撫でる。
突然ガチャっと部屋の扉が開きオレは思わずギクっとして振り返る。
オレ達がまっぱで抱き合っているのにも、別に驚いた様子もなく、遠慮もなく入ってきたのはアニキの親友の誠士さんだった。
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