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友人の苦悩 真由編
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うーん。
あやしい。
うーん、絶対、あやしい。
図書係の先輩である、こうちゃん。
3年生で授業は殆どなくて、お昼休みの係を積極的にしてくれている。
本当は、もう係の仕事をしなくても良いのに、俺がやったら誰か出なくても良くなるでしょ?と言ってくれた優しいこうちゃん。
最近、かなりきらきらの笑顔を振りまくようになった。
前は、ちょっと影のある先輩だったのに、この変化!
「ねぇねぇ、こうちゃん。」
「なに、真由ちゃん。」
こっそりと話しかけた。
「好きな人が出来たの?」
ド・ストレートに聞くと、こうちゃんは真っ赤になって俯いた。
うん、間違いない!
「片想い?両想い?」
「りょ、両想い。」
おおー!
いつの間に!!
「どんな人なの?」
そう聞くとますます真っ赤になった。
「かっこいいひと・・・。」
ん?
カッコイイんだ。
「身長は?」
「たぶん、180くらい。」
でかッ!
「美容師さんしててね。忙しそう。」
ほほう、年上なんだ。
「大人なんだね。」
「うん、23こ上。」
「ん?!」
23歳じゃなくて?23歳の年の差??
こうちゃん、大人過ぎるよ。
どんなオバサンなんだろう。
「なんかね、ちょっとイジワルなんだけど、結局優しくしてくれるんだよ。」
「へぇ。」
きらきらと目を輝かせて、カノジョを語る先輩。
可愛かった。
「こうちゃん、可愛いから大事にされそう。」
「ふふ、うん。一緒に寝るときはね、腕枕してくれるの。」
おお!
すでに同衾済みですか!!
てか、
「腕枕?」
「うん、すごく安心するんだよ。」
ぱちぱちと目を瞬かせた。
180センチの身長で、41歳、美容師のオバサン。
こうちゃんと寝る時は、こうちゃんに腕枕して寝る・・・。
レスラー系のカノジョ??
「趣味でボディビルとかしてるの?」
「ううん、してないみたいだよ。でもね、俺なんかヒョイッて抱え上げられちゃうんだ。」
・・・。
どんなカノジョやねんッ!!
想像の限界を超えた事態に、頭を抱えた。
「はい、1週間後に返して下さいね。」
いつもの光景。
不思議な先輩。
うん、謎だわ。
「こうちゃん、今度カノジョさんの写真見せてね?」
「うん!」
頭の中を整理するために、返却された本を片手に棚に戻しに行った真由なのだった。
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