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朝の習慣
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最近、うろうろしすぎて時間の感覚がおかしくなってきている自覚がある。
うろうろと言っても、日本とシンガポールの往復だ。
いや。
これは疲れる。
だが、シンサクをシンガポールに呼び寄せることが出来ない現状、ワタシが頑張るしか手段がない。
私用で戻ることが多いため、日本語で言うところの身銭を切ってフライトチケットを購入しているが、これがアメリカと日本の往復なら相当なダメージを受けていたところだ。
まだ近くて良かった。
時差も気にならない。
基本は機内で寝て、活動する。
シンガポールは暑いし、湿気はあるしでイラッとすることもあるが、日本に戻れば美しい桜が満開で出迎えてくれて腹立ちはおさまった。
日本は綺麗だ。
夏の湿気は腹が立つが、春は桜、ツツジ、紫陽花へと続き、夏は向日葵、朝顔、力強い緑が美しい。
秋は紅葉、冬は雪。
水仙の花が咲き始めると、春がまたやってくると思うようになった。
日本に永住するのも良いと思っていたが、いまはシンガポールに住むのがベター。
会社を立て直して、利益を上げるために代表に就くようになったが、正直ため息がでそうだ。
ワタシは!
シンサクと一緒にいたい!!
会社を立て直すという面白い仕事が、今のワタシにとっては邪魔で仕方がない。
サッサと利益を上げて三笠に貢献したら、日本で違う会社でも作ろうか。
『おはようございます!今日も一日がんばります!エドワード様も会議がんばってくださいね。』
ああ、がんばるよ。
夕方にシンサクに逢えると思えば耐えられる。
早く抱きたい。
限界だ。
エドワードは血走った目で入ってきた電車をみやった。
さあ、問題点は洗い出した。
あとは三笠から資金の調達だ。
「エドワード、会社に着いたらメシを食うだろ?」
チッ。
一足先にシンガポールに投入していたトオルがワタシの肩に手をかけてきた。
振り払い、電車に乗る。
トオルもワタシと同じ男性にしか興味がない。
たまに溜まったらスポーツようにセックスをしていたが、今のワタシにはシンサクがいる。
「ふ。エドワード、まだモノにしてないんだろ?」
うるさい。
お互い運動をするようにセックスしていたが、もうトオルを抱く気にはならなかった。
「ま、俺はシンガポールに可愛い子を飼うよ。」
チッ。
一生、シンガポールにいろ!
ワタシはシンサクと日本に永住するのだ。
「是非ソウシテクレ。」
トオルは仕事の出来る男だ。
語学も問題ないし、体力もある。
頭もキレるし、片腕として役に立つ。
だが、恋人には向かない。
安らぎを感じないのだ。
「ヒデェな。」
席は離れて座る。
電車を降りたら役員と社員だ。
さあ、今日も会社の立て直しのために尽力しようじゃないか。
エドワードは疲れてぼんやりする頭で、今日の議題について話していく順番を組み立てていた。
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