アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お礼
-
僕は、早速今日の放課後萩野先輩にお礼をしようと思い、自動販売機の前で何を買おうか悩んでいました。
うーーん……、どれにしようかなぁ。
萩野先輩の好みが全くわからない。
コーヒーをブラックで飲みそうな感じもするし、
意外と甘いものが好きだったりするのかなぁ…
うーん、うーんと悩んでいると、知った声に、話しかけられました。
広瀬「春くん…?何してるの?」
僕はその声の方向に振り向きました。
僕「わっ、広瀬先輩っ!丁度いいところに!」
僕は少し離れたところにいた広瀬先輩の腕をとって、自動販売機の前に移動させました。
広瀬「おっと…」
僕「あの、僕、今日萩野先輩にちょっと助けてもらいまして……、それで、あの、お礼をしたいんですけど、萩野先輩の飲み物の好みとかってわかりますか……?」
広瀬「ああ…、そういう事ね。………うーん、僕もよく知ってるわけじゃないけど、温室ではよくコーヒーを飲んでたかな。」
僕「やっぱりコーヒーですかね。その味までわかったりしますか…?」
広瀬「そこまでは見てなかったなぁ…ごめんね」
僕「い、いえいえっ!僕の方こそすみませんっ…!じ、じゃあブラックと甘いの両方買っておきますね…!」
広瀬「………うーん、萩野にそこまでしなくてもいいような気もするけどねぇ…」
僕「いえ!萩野先輩は僕の救世主様なんですっ!」
広瀬「……ふふっ、春くんがそう言うならしょうがないね。」
僕「広瀬先輩もご協力ありがとうございますっ!」
広瀬「ふふ、どういたしまして。さ、じゃあ一緒に温室に行こうか。」
僕「はいっ!」
僕と広瀬先輩は、温室にもう居るだろう萩野先輩に飲み物を届けるため、一緒に温室に向かいました。
____________________________________
えへへっ……萩野先輩喜んでくれるかなぁ。
僕は缶コーヒーを二缶と僕のパックジュースを抱え、広瀬先輩と一緒に歩いていました。
すると、中庭から、小道に入る道に差し掛かった時、
小道から中庭に向かって誰かが走ってきて、僕にドンっとぶつかってきました。
僕「………わっ……!?」
僕は急な衝撃に耐えることができず、思わず尻餅をついてしまいました。
僕の腕から落ちたコーヒーがゴロゴロと転がるのを静かに見つめていました。
僕は状況が把握できず、とりあえずぶつかった人がどうなってしまったのか見ようと、顔をあげました。
ですが、顔を上げた時にはぶつかった女の人はすでに走り去っていて、その背は小さくなっていました。
広瀬「ちょっと…!春くん、大丈夫!?」
広瀬先輩が駆け寄ってきてくれます。
僕「あ………。大丈夫です。それより、飲み物が……。」
僕はまだぼーっとしながら、とりあえずコーヒーを拾わなきゃと考えました。
ふらっと立ち上がり、転がっていたコーヒーを拾い上げました。
僕は、コーヒーの底が凹んでしまっていた事に気付いた時、やっと意識が戻ってきました。
あ………、コーヒー、へこんじゃった。
これじゃ……萩野先輩に渡せない……
うぅ………どうしようっ……
広瀬「春くん、大丈夫?」
広瀬先輩がこっちに来る気配がしたので、
慌ててコーヒーを隠しました。
僕「あ、大丈夫です!早く行きましょ!」
僕は悟られないように、笑顔で広瀬先輩を促しました。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 107