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俺の5
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一回軽く重ねて口を離すと、春は閉じていた目を薄っすらと開け、まだ足りないというように目線で追いかけてきた。
…………ふふ、無意識でやってるのかな………?
……………可愛いだけなのにね。
「……ふふ、もう一回…?」
俺が意地悪く春に聞くと、春は顔を赤くしながらも否定をしなかった。
春「………あぅ………、」
春は顔を俯かせながらも、顔を小さく縦に振った。
萩野「……………いい子」
俺はこんな時に正直になる春が可愛くて仕方がなくて、もう一度顔を近づけた。
春「……ん、……ふ……っ」
春の鼻にかかったような声が、また俺の心をくすぐる。
もっとその声を聞きたくて、春の唇を食むようなキスを繰り返した。
そんな中で、俺の中にある疑問が浮かんできた。
……………まって、春もしかして………
…………息してない……………?
息の仕方がわからないのか、春が息をしている気配が感じられない。
俺の意地悪な部分が働いて、ますますキスを止めないようにして春を追い込んで行った。
そしてとうとう、春が苦しそうに一瞬唇を薄く開いた時、俺はしめたという思いですぐに舌を挿し込んだ。
春「………ん……ふぅ……っん…っ!」
春はびっくりしたのか肩をビクッとさせてから、今度は体をビクビクと跳ねさせた。
春「………んー、ぅ……ん、んぁ…っ」
…………可愛い。春の声可愛い………
春「んっ、ん、……ふぅ……、ぁ……ん」
俺の頭の中にはもうそれしかなくて、もっともっとと、春の口内を貪るように犯していった。
春の声に甘さが滲み出てきた時、俺は仕上げだというように、春の舌先に食らいついてそのまま吸い上げた。
春「………ん…っ、ゃあっーーー……」
春が一段と大きく体を跳ねさせた時、遠くで花火が上がった気がした。
俺は春が花火の音であんなになるなんて思わなかった。
俺が与えた刺激でビクビクしていた体は、今はもう遠くで打ち上がっている花火のせいに変えられてしまった。
春が縋っている相手は確かに俺だが、それでも春をその状態にしているのは俺ではない。
こんな初めての状況に、最初は熱に浮かされそうになったがその内沸々と怒りがこみ上げてきた。
春をそうしていいのは花火じゃない。
花火なんかに春を汚されたくない。
だから俺は
「………お願い……春、……俺だけにして…………、誰にもそんな顔見せないで………」
生まれて初めて、懇願ということをした。
その間は本当に必死で、春を誰かにとられてしまうような焦燥感にかられ春に縋った。
「……この口も…」
「この目も…」
春「ぁぅ……」
「この耳も…………………」
さっきまでの状況が嘘だったかのように俺たち2人の間は静かに思えて、春の1つ1つを確認するようにキスをした。
春「……ひゃ、っ…」
……………やっぱり耳が一番弱いんだ
「…………俺の………春」
俺に反応してくれたことが少し嬉しくて、俺は春と額を合わせた。
近くで見た春もそれはそれは可愛くて、うるうるした瞳が綺麗だった。
春「ぁぅ……、全部……、先輩のです……っ///」
「………………」
だからこんな爆弾を落とされる準備は何もしていなかった。
春「………わぷ……っ」
「…はぁ………ほんとやめて…心臓に悪い」
何の準備をしていなかった俺は、絶対照れてしまっている顔を見られたくなかったから春の顔を自分の胸に押し付けた。
春「……ぅえ…?ご、ごめんなさい………?」
それでも春は俺の胸でとんちんかんなことを言っている。
「なんか……、春相手だと返り討ちにあった気分になる…………」
春「………?ごめんなさい………?」
…………ダメだ………可愛い。
惚れた弱みというやつか、春が何をしても可愛いに繋がってしまう。
「……………天然だもんなぁ………」
春「…………?」
………………こんな調子で俺の心臓もつかなぁ……
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俺も春も落ち着いた時には、花火はもう終わってしまっていた。
「……………、春」
春「はい………?」
「来年は、遠くから花火見に来ようね…」
俺はまたちゃんと春とこの花火が見たいと思った。
だが俺の言葉に、春は顔をうるっとさせた後、サッと青くした。
春「…………ぁ……っ、は、萩野先輩…….、ご、ごめんなさいっ…、ありがとうございました……」
そして、俺が抱きかかえていることに気づきたのか、春が恥ずかしそうに俺の胸を弱々しく押してきた。
俺はそれに素直に従い、春の顔を覗き込んだ。
「……もう大丈夫?」
春「……は、はい…….、ほんとに、ごめんなさい…………」
春は本当に申し訳なさそうにしている。
………………割とご褒美だったんだけどなぁ…
俺は春の頭をぽんぽん撫でた。
「……………正直言って、可愛かったし……、……………欲情した………」
春「……よ、よくじょう……っ!?////」
「でも……、俺以外のやつでああなった春を見るのは、辛かった……」
春「…………っ」
「だから、来年からは絶対遠くから見よ…」
来年も、春と。
春「………はい……っ」
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