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食
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萩野「どう?美味しい?」
僕はあの後犀夜さんにフランクフルトを買ってもらいました。
僕が何でもいいと答えると、悠々とフランクフルトの屋台に直行し、そして手に持って帰ってくるとニコニコと僕に差し出してきたのです。
しかも僕が食べやすいようにと座ったところまではいいのですが、その後も僕が食べる姿をジーっと見つめてきて正直とても食べづらいです………。
僕「……んっ、あつ……っ、」
僕はそれでも何とかかぶりついていました。
萩野「……………」
……………モグモグ
僕「………んく…っ、あの、……そ、そんなに見られたら食べづらいです………」
萩野「…………ん、あ、ああ。ごめんごめん」
僕が正直に言うと、犀夜さんはいつものニコニコした笑顔で悪びれもせずに謝ってきました。
………むぅ………
…………あ、もしかして……
僕「犀夜さんも食べます………?」
犀夜さんももしかしたらフランクフルトが食べたかったんじゃないかと思い、食べかけですが男同士だし大丈夫だろうと犀夜さんに僕のを差し出しました。
萩野「…………っ…」
その途端に犀夜さんが片手で口を覆い、目をウロウロと泳がせました。
僕「…………?」
僕は差し出したまま首を傾げました。
萩野「…………っ、ヤバイ…っ。視覚的にくるものが……………」
そのまま犀夜さんが何かボソボソ言っています。
……うーん、いらないのかなぁ…
僕「欲しかったら言ってくださいね…?」
しょうがないので、差し出していたフランクフルトを引っ込めて自分でまたかぶりつきました。
萩野「あ、ああ……。ごめん、ちょっとした出来心だったんだ………」
まだ何かボソボソ言っています。
…………違うのが食べたいのかな……
………うーーん、わかんないっ
僕は考えることを放棄して、フランクフルトを食べることに集中しました。
隣の犀夜さんが「ちょっと買ってくる」と言い残して席を立ったことから、なんだやっぱり欲しかったんだと思った僕でしたが、帰ってきた犀夜さんの姿を見て驚きました。
甘いものから塩辛いものまで、え、そんなに?というほど抱えて歩いてきたのです。
僕「…………せ、犀夜さん……、すごく食べるんですね……」
萩野「…んーー??」
この時のいつも以上にニコニコしていた姿に多少の違和感は覚えていたのです………。
その後謎の僕への餌付けが始まりました。
最初に僕の方に差し出してきて「はい、あーん」と可愛く言われたら食べちゃうじゃないですか……。
その後もその後もどんどん僕の口へとものが運ばれ、僕が「も、…っ、もう無理です…っ」と言うまで餌付けが止まりませんでした。
なんで急にこんなことを始めたのか聞くと「だって、フランクフルトを一生懸命食べる姿が可愛かったんだもん」と言われて、照れてしまった僕も大概おバカさんなのかなと思います………////
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