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甘く危険な初詣
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タケルは高支那の姿を求めて、急勾配の石段を駆け降りた。
そしてやっと下まで降り切ると、その視線の先には――
高支那がいた。
タケルを翻弄してやまない不敵な姿が、そこにはあった。
高支那は車にもたれ掛かり、タバコに火をつけているところだった。
その姿があまりに様になっていたのか、タケルは少し悔しそうに、寒さに震える唇を噛み締める。
そんなタケルの姿を認めた高支那が真っ直ぐ視線を絡ませてきた。そして一言…
「もう落ち着いたか?」
厭味っぽい笑みを浮かべ、どこか小バカにしたようなその口調に、タケルはムッとし、軽く舌打ちしながら毒づく。
「余計なお世話だ」
冷徹で、サディスティックで、一方的で――
それでいて自分の心も身体も完全に奪っていく…高支那。
その目の前いる男に向かって、タケルは力強く足を踏み出す。
二人で新しい年を刻むために――
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