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捕らわれの身
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「あれから何度も男を抱いてきたが、あんた以上の男はいなかった。今でもあんたが忘れられない」
そんな高支那と長谷部の驚く過去が嫌でも耳に入ってしまったタケルは、それ以上とても聞いていられなくなり、その場を静かに後にするのだった。
なんだか聞いてはいけない事を聞いてしまったような、聞きたくなかった事を聞いてしまったような、なんとも複雑な思いがタケルの胸を重くさせる。
高支那がいろんな相手とヤってきただろうことは何となく分かってはいたが、いざ現実に聞かされると、どうにも居た堪れなかった。
しばらくあの部屋には戻れないと思ったタケルは、仕方なく広い屋敷内をさ迷う。
この屋敷には、長谷部の他に数人の使用人が雇われているらしいが、必要な時だけの通い使用人で、普段は屋敷には長谷部一人だけのようだ。
そのため、タケルは自由に屋敷内をウロウロ出来た。
カタッ…
中庭に沿うように続く昔ながらの吹き曝しの廊下を歩いていたタケルが、ある物音に気づいたのはそんな時だった。
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