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吐き出された想い
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すぐ傍までやって来た高支那を、タケルは微かに震える瞳で見上げた。
冷めた表情で見下ろす高支那に負けまいと、強気な瞳で睨み返す。
「お前は…後悔しているか?」
不意に高支那が口を開く。
その言葉の意味が分からず、僅かに眉根を寄せるタケル。
「俺はこういう愛し方しか出来ない。俺の行為がトラウマになるとしたら、お前も長谷部と同じようになってしまうのか?」
「高支那…?」
表情には一切表さないが、意外にも高支那は、今に至る長谷部との複雑な確執を気にしているようだった。
「あんなヤツと一緒にすんなよ」
タケルは少しふて腐れたように言う。
しかし高支那はすぐに自嘲の笑みを浮かべ、
「いや、実の弟に無理やり性的関係を迫り、弟の精神を病ませた長谷部と同じなのは…俺か」
そんなどこか自虐的な物言いをする高支那に、タケルは目を見開き反論した。
「あいつとあんたは違うだろ!!!」
そんなタケルの強い眼差しをしばらく見つめていた高支那の指が、不意にタケルの顎を捉える――
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