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穏やかな朝
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次に目が覚めると外はまだ薄暗かった。
そして背中があたたかいなと思って後ろを向くと、真に抱きしめられていた。
初めはびっくりしたが、その温かさが心地よくて、また寝そうになる。
でも、今日は学校がある日だからか起きなきゃ。
....あれ....?違う....
今日は、真のお父さんが来る日だ。
てことは....まだ寝ててもいいのかな....
眠い....いいや....寝てしまおう。
真....温かい....
..........すき....
上手く働かない頭でそんなことを思いながら、寝返りを打ち、真に抱きつき、そのまま眠りにつく。
「....ほんと、かわいい。」
遥が寝た直後、真がそんなことを呟いていたことは、誰も知らない。
そして次に目が覚めると外はかなり明るくなっていて、隣に真はいなかった。
一瞬全て夢だったのではないかと思ったが、ふかふかのベットの上で布団をかけられて寝ているし、叔父さんたちの家にこんな部屋はないから、夢ではない。
そう思って立ち上がり、リビングに向かうとコーヒーの匂いが漂ってきた。
そして、朝食のいい匂いがする。
やばい....家事全般こなすって条件でここにいるのに....
真に作らせちゃった....
内心焦っていると、
「おはよ。ハル。よく眠れた?」
「お、おはよう。真。こんなに眠っていたのは久しぶりだよ。3年ぶりくらいかな。」
時計を見ると、もう9時半だった。
「学校には欠席の連絡を入れたからね。今日は父さんがくるまでゆっくりしてよう。」
「うん。ありがとう。」
久しぶりに穏やかな朝。
今こんなふうに過ごせているのは真のおかげなんだと思ったら気持ちが溢れてきて止まらなかった。
だから、思わず真のもとに駆け寄ってぎゅっと抱きしめてしまった。
「ん、なに?どうした?かわいいけど。」
した後で羞恥心に襲われ、思考停止してしまった。
「あ....や....ごめ....特に....意味は無い....です....」
「ふふ、そっか。」
そういって真も抱き締め返してくれて、胸がきゅっとなる。
すき。
だいすき。
好きが溢れて止まらない。
「ね、真、ちょっと屈んで。」
「ん?いいけど....」
そういって屈んだ真の口に触れるだけのキスをする。
「ん....」
はずかしい....
「顔真っ赤。かぁわい。」
ううっ....
「う....うるさい....」
「ごめんね?でも、ハルがかわいいから。」
「うぅっ....というか朝っぱらから何してるんだ僕は....」
「まぁまぁ、いいじゃん?これからはこれを普通にしていけばいい。」
それもそれで恥ずかしいからなぁ....
でも、それってきっとすごく幸せ。
「ん....考えてみる....」
「ふふ、そっか。」
抱きしめられていると、真の心臓の音が聞こえてきて、すごく心地いい。
こうやって抱きしめあったり、キスしたり、それができるだけでこんなに幸せなんて思いもしなかった。
大好き。
心からそう思う。
「ハル。」
「なに?」
「大好き。」
「....ん....僕も。だいすき。」
こんな事を朝っぱらからやってるなんてバカップルそのものだけど、こんなに平和な朝は久しぶりだから、たまにはいいよね?
あぁ....幸せだなぁ....
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