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第一章 罰ゲームの結果⑵
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罰ゲームの結果⑵
さっきから周りの視線が痛い。
もちろん、俺に向けられたものでは無い。
隣を歩く、M大のアイドルに向けられたものだ。
「きゃー!今日もカッコイイ龍二くん!」
「どーしよ、話しかけちゃおうかな!?」
「お近付きになりたいぃ〜」
あー、はいはい。俺の事なんて眼中にないですよね。
いいよいいよ、俺の事は付き人、またはモブキャラAとでも思ってくれれば。
ハァ〜だからイケメンとは歩きたくないんだクソ・・・・・
「真琴くん、今日もそのメガネをかけてるんだね?見えづらくない?」
突然顔を近づけてきた一ノ瀬先輩。
前から思っていたが、この人の距離感少しズレてる?
「は、はいまぁ・・・サイズが少し大きいですから・・・」
「ふーん。新しいのに変えればいいのに」
その言葉を聞いて、俺は思わずメガネの縁に触れた。
だめだ、これは・・・このメガネだけは・・・・・・
「えっと、今までこれで過ごしてきたので、今更変えるのは・・・これでも、かなり馴染んでますし」
咄嗟に思いついた言葉は、自分でもよく分からない言い訳だった。
けれど一ノ瀬先輩は、深く追求すること無く、いつものスマイルで頷いた。
「そっか、物を大事にするんだね君は」
そう言うと、再び前を向いて歩き出した。
・・・まぁ、そおいうことにしておこう。
あながち間違っちゃいないし。
(それにしても、本当にモテるなぁ一ノ瀬先輩は)
こんなにモテるなら、女の子なんて選り取りみどりだろうに。
何故男の・・・こんな冴えない俺の告白に応えてくれたのか。
俺の事を好いている・・・なんて有り得ないし、考えられるとすれば。
(もしかして、からかわれてる??)
そうだ、そうに違いない!
それか、彼女作れなさそうな俺を見て同情したか。
どちらにしろ、二日三日もすれば飽きてくれるだろう。
こんなつまんない男より、周りに集まる可愛らしい女子の方がいいに決まってる。
むしろ今日中に振ってくれても構わないけどな!!
次回【メガネの思い入れ】
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