アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
25
-
氏原side‥₂
僕の隣に座った高木先生は、チラチラと僕を見てきた
「…どうかされましたか?」
「あ、いや…USB。そーいや渡してなかったっすよね」
差し出されたソレは、暫く手の中にあったのだろう。
彼の体温で温かく、なんだか嬉しくて優しく握りしめた。
でも、まだ僕を見続ける高木先生。
相変わらず、目は合わさないけれど。
「えと…まだ何か…?」
あんまりまじまじと見つめないでほしい。
身体中が熱くなるのを感じる。
「煙草…吸うんすか」
「え?…あ…」
そういえば、さっきあのうるさいオバサンが、
高木先生を追いやっていた気がする
喫煙者とそうでない人で別れてる…とか言ってたような
まあ僕としては高木先生の隣に吸われたんだからなんでもいい。ここが禁煙と言うならば喜んでそれに従うだろう
ただ吸うか吸わないかと聞かれれば―…
「…なかなか辞められなくて…えへへ
もしかして隣で吸われるのとか、お嫌いですか?」
「そんなこと無いっすよ。俺が吸うから周りも吸ってくれたほうがむしろ有り難いくらいです」
疲れると1日に2箱も3箱も開けてしまう僕にとって、
それはすごく嬉しい返事だった
高木先生はポケットから半分潰した箱を取り出し
上下に振って上手いこと1本咥えて火を付けた
マルボロのソフトか…。
結構重いの吸ってるんだな
煙草を吸う横顔に魅入ってしまう
あまり出さないように気をつけてはいるけど正直ベタ惚れで
(高木先生が喫煙所にいる姿を何枚隠し撮りしたことだろう…←)
…んー、僕もマルボロのメンソ系に変えよっかな
名前に惹かれて音楽記号と同じ名前のものを吸っていたけれど
長年付き添ってきたコイツとは今日でお別れしよう
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 448