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「実は性格悪いでしょ」
「そんなそんな。かわいい生徒の告白に聞き耳立てる人もどうかと思いますよ?」
「…はぁ。なら酔ったふりしてあんだけ可愛い事してくれたのはどう説明するつもりですか?」
「んなっ…そ、れは……」
さっきから体勢は変わってないから氏原はずっと俺の下にいるわけだけど
澄ました顔したり、かと思えば再び顔に熱を呼び戻してみたり。
一人百面相なんかしちゃってかーわいい氏原先生。
「それは……た…高木先生の事がーー…」
「っさてと。もうだいぶ遅いですけど帰ります?それともここにいますか?」
言いかけたセリフを強引にさえぎって挑発するように笑いかけた。
「…う…ここが、いいです…。」
何か言いたげな表情には気づかないふりを決めることにする。
今の俺には…いや、この先俺にはその気持ちに応えてあげることはできないだろうから。
生徒との本当のやり取りを知った今。
自分の気持ちだけで無く、氏原の気持ちにも何となく
気付いてしまった今、
ズルくて最低な俺は、その言葉を言わせる事のないよう
努めることしかできない。
俺は君を好きでいるけど、
俺に飽きるその時まで、一方的に俺を好きでいてくれなんて
そんな都合のいい話が成立するわけないのに。
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