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氏原side‥₁
わかっているとでもいうように意地悪な笑顔を向けておきながら、僕に好きだといわせてはくれなかった。
僕に性格悪いとか言ってきたけど、高木先生だって
結構なものだと思う。
ほんとはあの時保健室の前を通りかかったことだって気づいてた。
高木先生の足音を聞き違えるわけがないから。
途中で足音は過ぎ去っていったから、興味もないのかって若干落ち込んだんだけどな。
だから今日だって来ないかと思って気づくようにUSBなんかを落としちゃって、保険を掛けておいた。
それくらい会いたくて、話したくて、触れたくて。
初日以来話す機会に恵まれなかった分、今日が勝負だと
心に決めていた。
そしたらこんな偶然の積み重なりで演技こそバレたけど、だからって離れていかなくて。
それがまたうれしかった。
ベッドに寝そべり、僕の大好きな人はまた僕に意地悪な笑みを向ける
「…ソファーがいいですか?それとも一緒?」
僕の返事なんて聞かなくてもわかるくせに
僕がちゃんと言葉で言わなきゃ”おいで”なんて言わない。
僕が逃げられないとわかっていて、逃げるための選択肢を与えてくる。
ずるくて余裕すらあるあなたに、僕が敵うはずもない。
「…一緒が、いいです……」
高木先生は満足そうに微笑むと、ポンポンと自分の隣を叩いて見せた。
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