アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
46
-
氏原side‥₁
高木先生は、あのRickyと同級生で、しかもかなり
仲が良かったらしい。
今は連絡取ってないとか5年以上会ってないとか色々
言ってたけど、僕の周りに有名人の友達なんて
なかなかいないから何だか興奮した。
これがミーハーっていうやつなのかな?
「っだーから嫌だっつってんでしょーが!」
「いいじゃないですかー!あるんでしょ!ほら!」
「んな物見たって何も得ないじゃないっすか!」
あの後高木先生の家まで山のような荷物を運び込み、
食品を冷蔵庫に収めきったところで、僕は今高木先生の
腕を掴んで振り回している所だ。
「Rickyの顔見たいみたいみたいー!!」
Rickyはメディアによく取り上げられるようにはなったものの、その顔は誰も知らない。
その理由には多くの説があって、
実は顔の作りが残念だとか昔顔に大怪我を負ったとか
歯科医師だからみたいなどこかで聞いた設定とか
色々あるわけだけど…。
「若かりし頃の高木先生も気になりますーー!」
「っだああぁ!俺はまだ若い!
この…っミーハー氏原っ!」
強い力で腕を振り切られると、袖が捲れ上がり、慌てて
傷を庇って腕を引っ込めた。
「…うっ…僕年上なのに呼び捨て……?ご飯作って
あげたのに何もないんですか…?へぇー、ふぅーん?
…もう絶対何もしてあげないんですから」
「…くっ……。まじまじ見たら怒りますからね…」
こうしてずっといっしょにいると、
高木先生の扱いが少しわかってきた気がする。
実は心配症で、わからないように澄ました態度で隠して。
あと照れ屋なのをこうして怒って隠したり。
かっこよくて可愛いのは流石に反則だよなあ〜。
そんなふうに思いながら、クローゼットの奥にある
大きな箱を大きなため息をつきつつ探る高木先生を見て頬を緩ませた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
46 / 448