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鳴海side‥₂
(おまけ その2)
「おまたせ〜!!鍵取ってきたから、もう大丈夫よ!」
「…ありがとうございますうぅ…っ」
保健室までの道のり、特に話すこともなく
そこに辿り着いた。
「じゃあ、取ってくるから少し待っててね?」
「は、はぃ…」
そこには、女子生徒の言ったとおり
”外出中”の札がかかっていた。
それにしても…物音って何のことだったのかしら?
少し不思議に思いながらも、そっと扉を押した。
部屋に入ると、無人の筈なのに
冷房はしっかりきいていた
幸人ったら…ちゃんと消さなきゃ駄目じゃないの!
まったく……。
デスクの上にリモコンを見つけ、それに向かって足を
進めたその時、あることに気がついた。
ベッドに…誰かいる………?
こちらからはカーテンが引かれていてよく
見えなかったけど…
カーテンの下から見えたのは
サンダル……。それも2足。
と、何あれ…脱ぎ捨てられたズボン……??
というか、この茶色い方のサンダルどこかで見た事あるわ…
誰だっけ…んー、んーーー……
っあ!!!思い出したわっ!!!
思わず声が出そうになったのを慌てて飲み込む。
これ高木くんのよ……
ってことはこのもう一足はまさか………。
音を立てないようにベッドに近づき、
そーっと、そーっとカーテンの隙間から中を覗いた。
Oh…………………………
くら〜っと後ろに倒れそうになって何とか耐える
両手で頭を抱えこむだなんてベタなポーズ
こんな光景でも見ない限りそう自然には出ないと思う。
ツンと鼻につくオトコの臭い
布団に包まれるのは幸人を抱き締め眠る高木くんと
幸せそうに体を預ける幸人だった…。
こ、こいつら…………
しかも高木くんに関しては上も着てないし…
夏休みで人が少ないのをいい事に…
あの女の子が声かけたのがあたしじゃなかったら
今頃大変なことになってるんだからね?!
はぁ…と溜め息をついて、その場に立ち尽くしていたけど
そこでハッとして当初の目的を思い出したあたしは
慌てて棚を開けて頼まれた物を2個取り出した。
最後に手元にあったメモ用紙に
『保健室は神聖な場所です。後始末はしっかりと。』
と書き、近くにあった室内用消臭スプレーを
重しにして置いて保健室をあとにした。
もちろん鍵はしめて、何かあるといけないから
スペアキーはもう少しの間預かっておくことにした。
6限終了のチャイムで先に目覚めた
”外出中の人物”が、デスクの上に置いてあった紙切れと
消臭スプレーを慌てて隠したことは
誰も知らない―…。
おまけ おわり
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