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氏原side‥₁
体育祭を終えた保健室は、がらんと静まり返っていた。
今まではこれが普通だったはずなのに、2学期が始まってから一気に慌ただしくなっていたせいで
この静かな空間にはなんだか違和感を覚える。
トモナリ君はクラスで話せる子が出来たみたいで
僕に対しての異常なまでの執着心も少しずつだけど薄れていった気がする
今までは面倒だ、疲れると思っていたのに
こうも静かなところで一人になってしまうと
あれすら恋しくなるから困ったものだ。
独りは苦手。
余計な事を考えては、緊張したように心臓が早く動いて、冷たい汗をかいて。
少しの不安が大きく膨らむ。
そんなことの繰り返しだ。
暫く本を読んだりニュースを見たりして
気を紛らせていると、授業を終えるチャイムが鳴った。
隅までしっかり引かれたカーテンを軽く開け、
寝ていた生徒に声をかける。
ゆっくりと寝かせておいてあげたい気もするが、
休み時間には来る、来ないに関わらずいつでも康明を待っていたい。
「おはよう。身体はだいぶ休まった?」
生徒が答える。
「休まらないですー。あと1時間だけ。」
言葉遣いこそ違えど、彼の寝起きの姿は見慣れた何かを
連想させた。思わずふふっと笑いが溢れる。
「…だーめ。次の授業は出なさい。
熱もなかったでしょ?」
生徒は渋々といった様子で起き上がったが
それと同時に、遠くからすぱん、すぱんとわかりやすい
足音が聞こえた。
「ね、ほら!次の授業に遅れるから、早く行きな?」
少し強引に背中を押して扉の前まで連れて行く。
正直、もう少しここにいたって授業に遅れることはない。
でも、それより大切な用事ができてしまったから
仕方ないでしょ。
生徒を押し出すと、ちょうどこちらに向かってきている
康明と目が合った。
ニヤリと笑うその口で、何を言われるんだろうと
ゾクゾクして堪らなくなる。
「…お前なぁ。
病人追い出してまで……2人になりたかった?」
有無を言わせず保健室に入り込んでくる彼。
「うちの養護教諭は仕事放ったらかして駄目なやつだな」
腕を引かれ、抵抗もしないままいれば
いつの間にかベッドに仰向けに寝ていた
「こ…こう、めい………っ」
両手を頭の上で拘束され、康明のもう片方の手が
ささやかな胸の突起を探り当てる。
指の腹で押される感覚に、腰はビクリと震えた。
丁寧で優しすぎる刺激に、物足りなさを感じてしまうのは
いつも彼が激しくしてくるからで
でも多分、それは静かに待っているだけでは
訪れないもので
ちゃんと、お強請りしなきゃ
康明は僕の欲しいものをくれない。
でも、ちゃんと言えたらいつもくれるんだ
僕が何をして欲しいのか、何が良いのか
本当は全部知っているから。
「ねぇ、康明……っ、ぁ…も、と…もっと
強くぅ…っ、胸…もっと強くしてぇ…っ」
「…っは。上手に言えていい子。幸人……。」
瞬間、人差し指と親指で、グッと摘み上げられた突起から
ビリビリと体中に電流が走り、下腹部に直結する。
もう。抵抗なんてしないよって
目で伝えて掴まれた手を逆に絡めとる。
その手をそのまま隠しきれない昂りに沿わせた。
「…お願い……康明、こっちも…っ、さわって…?」
一瞬、驚いたように目を見開くと
少し潤んで熱を含むその瞳が揺れる。
「………お前…最高だわ。」
康明、入ってきた時ちゃんと鍵閉めてくれたかな
とか
体調の悪い生徒とか、トモナリ君は来ないかな
とか
頭はこんなに冷静に考えを巡らせて、こんな事してたら
ダメだってわかってるのに。
身体は言う事を聞いてくれない。
全身で康明を求めてしまう。
大好きなんだ。愛してるんだ。
もう、頭が真っ白で
何も考えられない
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