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俺は、邪魔者だ
いつから、幸人はトモナリとそういう関係だったんだ?
週末はほとんど一緒にいた。
仕事が終わったあと会いに行ったことも、来てくれたことも。
返信だっていつも早かった。
言葉は無くとも温かい気持ちを確かに感じていた。
なのに何で
俺があんな風に幸人の気持ちを拒否したから?
そしたらもう俺は用済み?
トモナリなら幸人の事大好きだもんな。
正直に気持ちも伝えられない俺なんかより、トモナリがよかった?トモナリがいれば俺は要らない?
幸人にとって俺は
何だったの
「さっきから固まってるけど。何もしないならこのまま僕が貰う。氏原先生のこと。」
「な…何言って……っ、トモナリ君、放して…」
幸人の声が遠く感じる
トモナリと呼ばれた生徒は幸人の言葉を一切耳に入れずに更に力を強める。
幸人の顔がゆがむ
なあ、これはお前が望んだことなの?
強姦まがいのこの行為を受け入れるというのだろうか
幸人、俺はどうしたらいい?
幸人の事、わかってるふりをして本当はいつも何もわかってなかった。
自信がないんだよ。
だから全部、言わせてた。
何を求めていて、俺に何をしてほしいのか
幸人が声に出してくれれば、そこでようやく確信が持てるから。
なあ、今俺はお前のために何をしたらいい?
俺にとっては”幸人を助ける”事であっても
幸人にとっては”邪魔される”事にならないだろうか
わからない。
幸人が言ってくれなきゃ
俺は何もわからない
一歩も動けない
何も言えない
何もしてやれない
「…あっそ。じゃ、いいって事だね。」
トモナリの手が幸人の首筋をスルリとなぞった。
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