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学校から真っ直ぐバイト先に向かってそのまま作業に没頭する。
だけど…ちょっとした合間に気付くとヤツのことを考えてる自分がいる。
違うな。
ヤツとする“エロいコト”だ。
思い浮かぶのは暗がりに浮かぶヤツの恍惚の顔付き。
ヤツは散々俺をイかしたあと、ぐったりとしている俺を見下ろしながら自分でやって、自分でイくんだ。
細められた目が俺の身体の隅々にまで向けられヤツは荒い息を吐き出しながら俺の名を呼び、自分のモノを扱いて俺の身体に自分のネツを吐き出す。
それを眺めながら俺は…ゆっくりと眠りにつくんだ。
『いらっしゃいませー!』
従業員の声にハッと我に返り俺も続いて声を出す。
ふいに人の気配を感じて品出し中の状態から顔を上げると…。
「…なんでテメェがいるんだよ。」
そこには。
「部活が早く終わったからお迎えにきたんだよ?」
今話題の?クソ成田が立っていた。
下から見上げるヤツはムカつくほどデカくてムカつくほどいい笑顔で。
立ち上がった俺は、立ち上がっても尚高いヤツの顔を見上げて舌打ちをした。
そんでもめげないヤツはニコリと笑って手近の飲料を取るとなぜかそれにキスをして。
「もう終わりの時間でしょ?裏で待ってるから一緒に帰ろ?」
そしてまたムダに笑ってから俺に背を向けレジへと向かって行った。
つーか…
「なんでアイツはいつもムダにフェロモン垂れ流してんだろな。」
呟いた俺は腕時計に目をやりバイト終了の時間を確認してから片付けを始めた。
出し切れなかった商品をバックヤードに戻し、事務所に入ってタイムカードを押す。
そっから更衣室に向かい着替えを終えると俺は足早に店を後にした。
薄暗い通路を進み従業員専用出口のドアを押し開け……
『まさかこんなところで会えるなんて!』
その先から聞こえたオンナの声に、ドアを開け途中の手を止めた。
…この声…聞いたことあるな。
あれだ、レジの女子だ。
いつもより高い声になんとなく自分のこのタイミングの悪さを感じたが…ここは出口なんだから仕方ないよな。
そう思って押し開けようとして。
『白草の成田クン、ですよね!?』
イヤという程知ってるヤツの名の登場に再び手を止めた。
『え…と?』
『先日の合同練習でお世話になった青蘭のバスケ部の者です!』
『ああ…青蘭女学院の?』
『ハイ!この前の練習で成田クン、メッチャかっこいいってウチの部で超注目でしたよ!』
キャッキャッとはしゃぐ声に軽く苛立つ。
つまりこのレジのダレソレさんは、先日のウチのガッコと自分とことでやった合同練習の時にアノ成田に目を付けて…こうして偶然会ったもんだからテンション上がりまくりってわけか。
『こうして会えるなんて思わなかったです!お家、この辺なんですか?』
『うん、まあ…』
『私もこの近くなんですけど、良かったら一緒に……』
「中野ぉ!お前んち隣の駅だろ!」
いきなりの背後からの声に驚いて振り向く。
するとそこには…先日どうやらお世話になったらしい、バスケ部の陰の主将・加賀さんが立っていた。
彼はパチンとウィンクをすると俺の手からドアノブを取って押し開けて。
「中野ぉ!早く帰んねぇと親父さんに怒られるんじゃねぇの?」
「えっ!あ!ホントだ!ヤバいこんな時間だ!」
スマホで時間を見たダレソレさん…中野さん?は成田に超イイ笑顔を向けてからペコンと頭を下げてヤツの手を握った。
「成田クン、次回の合同練習楽しみにしてますね!加賀さんお先に失礼しまぁす!」
名残惜し気に手を解くと彼女はバイバイと成田に手を振りながら駅に向かって走っていった。
その後ろ姿がみえなくなると…。
「瀬能、お前も早く帰れよ?」
「え!圭ちゃん!?」
「ハイ。お先に失礼します。」
加賀さんにペコンと頭を下げた俺は成田の横を素通りして何事もなかったかのように歩き出した。
するとすぐに隣にヤツが並んできて。
「圭ちゃん、今日の晩ご飯はなに?」
それこそ何事もなかったかのようにしゃべりだした。
短く息を吐いた俺はそんなヤツを見上げて。
「あの子に作ってもらえばいいじゃねぇかよ。」
低く言ってヤツの足の甲を力一杯、思いきり踏みつけてやった。
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