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訓練兵時代 対人格闘訓練
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今日は久々の対人格闘訓練がある。アニと兵長の技を盗んだ俺は、勿論ミカサをも上回り成績トップだった。そもそも真面目に訓練している人が少ないため、当然といえばそうなのだが。
「おい、エレン」
いつだったか、ジャンのミカサへの想いに気付いた時から、俺とジャンは不必要に喧嘩をしなくなった。
しかし、意見の食い違いから口論に発展することは多く、その決着は対人格闘訓練でつけるということは最早暗黙の了解となっていた。よって必然的にジャンと組むことが多い。
今回は特別口論をしていたわけではないが、休憩中で声が掛けやすかったであろう俺に声がかかった。また他に理由があるとすれば、俺が未だ負けなしということだろうか。
「おぅ、やるか」
「今度こそ負けねぇ」
「言ってろ」
「じゃ、俺が強盗な」
決着がつくまで、5分とかからなかった。結局今回も俺の勝ちで、ジャンは吠えながらライナーに突っ込み、投げ飛ばしていた。
くっそおぉぉぉライナー俺と組めぇぇぇ!!いきなり後ろから危ないだろまたエレンに負けたのか、うるせぇいいから組めぇぇぇ!
騒いでいるのが聞こえ、面白かったので「俺に勝つまでミカサはやらねぇぞー」とトドメを刺しておく。うがぁぁぁ!!とまるで獣のような雄叫びをあげながら(しかも若干涙目で)暴れているジャンを見ながら、皆で笑っていた。
…まぁ、後で一応謝っておこう。
段々ヒートアップし、人が集まってきた。歓声も飛び交ってきて、こいつら訓練中なのを忘れているんじゃないかと苦笑していると、同じように苦い顔をしているアルミンが目に入る。声をかけたところ、困ったような笑顔で返事をされた。
「荒れてるね、ジャン」
「教官に見つからなきゃいいけどな」
輪から外れ、2人で軽く言葉を交わしながら訓練を再開する。
教官の怒鳴り声が2人の耳に入ったのは、それから数分後のことだった。
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