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雑誌 ー清四郎ー
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落ちた秀を風呂にいれて処理をしたあと、タオルケットにくるんでベッドへ。
秀の頬をゆっくり撫でると気持ちいいのか、フニャっと笑う。
それがまた可愛くて可愛くて仕方ない。
自分でもわかるほど、俺はコイツにデレデレなのだ。
何でだろうな…。
何故自分がここまで溺れたのかわからない。
初めは気になっている程度だったのが、徐々に大切にするようになり、気づけば夢中になっていた。
秀の魅力。
それにまんまとしてやられたのだが、今ではそれがとてつもなく居心地が良くて仕方ない。
常にそばに置いておきたい、触れていたい、抱き締めてキスしていたい、ずっと…腕のなかに閉じ込めておきたい。
そんなどうしようもない考えが浮かんでしまう。
「ホントに可愛いな、お前は。」
どんな夢を見たらそんなに幸せそうな顔ができるのか。
その夢に俺がいたらどれだけ幸せだろう………。
「お休み。」
朝、先に目が覚めたのは俺だった。
隣でスヤスヤと熟睡している秀の安心しきった顔といったら、朝から可愛すぎて襲いたくなる。
ふわふわスベスベの頬にキスをして、その感触を唇で楽しむ。
そして、起こさないようにベッドから出て、出社する準備を始めた。
そして、きっと今日は1日寝ているであろう秀にメモを残して、キスをしてから部屋を出た。
「おはようございます、社長。
もう、お体の方は大丈夫ですか??」
「あぁ、迷惑をかけてすまなかった。
問題は無かったか??」
「いえ、何もございません。」
その言葉に安堵して机の上にある書類の束に取りかかる。
2日ぶりの出社ともあってか、確認待ちの書類が山積みになっていた。
それに片っ端から判子を押していきつつ、秘書にいくつかの案件の進行状況を聞き、簡単な指示を出す。
午前中はこのまま終わりそうだ。
「清四郎っ!!!」
和也がノックもなしに社長室に飛び込んできたのは、昼の休憩の時だった。
「ノックくらいしろよ。」
「んなこと言ってる場合じゃねぇーぞ。
これ、見てみろ。」
和也がデスクに出してきたとある雑誌。
そこには…………。
【美少年、顔と体を使って社長ゲット】
でかでかと書かれた見出しに目元が隠されていてもわかる俺と秀の写真。
見開きのその記事を読むと俺と秀が体の関係にあることや、秀が俺以外の他の企業の社長や有力者数人とも関係しているなどと書かれている。
さすがに俺が秀を調教したことや橋本さんに売ってしまったことまでは書いていなかったが、そのほとんどが秀への誹謗中傷とデタラメすぎる嘘ばかりだった。
「なんだこれ。」
「あの女だろ。
くだらねぇー嘘ばっかだ。
今、ニュースでもやってる。」
社長室のテレビをつけると、画面には手元にあるものと同じ写真が映し出された。
そしてニュース番組の司会者やコメンテーターがあれやこれやと話しているが、それはもちろん誹謗中傷だ。
本当の真実を知らない人間ほど中途半端であやふやな情報をもとによくしゃべる。
それがどれだけ人を傷つけているかも知らずに。
滑稽だな。
自分でも驚くほど、今の俺は冷静だった。
おそらく秀は起きてなにもすることがなければテレビを見るだろう。
これが秀の目や耳に入れば、パニックになるにちがいない。
そして、住所を調べあげたマスコミが来ないとも限らない。
一刻も早く帰ろう。
「和也、この記事の出所調べてくれ。」
「わかった。」
俺は秘書にあとのことを頼むと帰路を急いだ。
何故だか異様な胸騒ぎがするのだ。
秀に何もないといいのだが。
秀……………。
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