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乾杯っ!!! ー秀ー
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新居にて約2週間。
順調に怪我も回復している清四郎は午前中仕事に出かけ、昼過ぎには戻ってきた。
少し遅めのお昼ご飯を食べてから、ソファーに並んで座りコーヒーとカフェオレをそれぞれ持ってまったりタイム。
「あー、落ち着く。」
「あれから仕事とかでもバタバタしてたもんね。」
「ああ。
ようやくたまってた仕事片付いたしな。」
そういって俺の腰に手を回して、そのまま自分に寄りかからせた。
それに抗うことなく素直に清四郎の腕の中に収まり、その居心地の良さを堪能することにした。
コロンを付けないのに、カーコロンのホワイトムスクの落ち着いた香りと清四郎の匂いがする。
昔からこの匂いが大好きで、橋本さんの家にいた頃はあの毛布に染み付いた匂いがだんだん薄れ、いつか消えてしまうことが怖くて堪らなかった。
まさかまた清四郎のそばに居れるだなんて、思ってもみなかったから本当に幸せなのだ。
「そろそろ買い物行くか。」
1時間ほど寛いだところで清四郎はカップに残って冷めたコーヒーを飲み干した。
今日は我が家で今回お世話になった人たちにお礼の気持ちを込めて、食事会をすることになった。
食事会といっても恐らく和也さんと清四郎はお酒を飲むのがメインになりそうだが。
「医者からも飲んでいいって言われてるしな、久しぶりに美味い酒買うか。」
「飲みすぎはダメだってー。」
「大丈夫だっつーの。
それより今日の飯は??」
「チキン南蛮とお刺身と炊き込みご飯、茶碗蒸し、汁物、小鉢を4つくらいかな。
あとは食材見てから決める予定。」
「お前何か忘れてんぞ。」
「何??」
「だし巻き玉子。」
「今日も食べんの!?」
「好きなんだよ。」
思わずドキッとして、嬉しくて、照れ臭くなった。
そんなに食べたいならいくらでも作ってあげる。
この先ずーっと。
「お酒買いすぎじゃない??」
買い物から帰ってきたエレベーターのなか。
「んなことねぇーよ。
橋本さんだって結構イケる口らしいからな、足りないよりは全然いいだろ。」
そう言って笑う清四郎の手には段ボール箱。
日本酒、焼酎、ウイスキーにワイン、それと割りもののサイダーや烏龍茶。
もちろん俺のために甘い系のチューハイやカクテルも買ってくれた。
お酒のボトルだけで10本以上ある。
今日はとことん飲むらしい。
「何か清四郎楽しそう。」
「お前に言われたかねぇーよ。」
そう、俺も結構買ってしまった。
見るもの見るもの全部美味しそうに見えて、これから料理するのが楽しみで仕方なかった。
「これでも結構抑えたつもりなんだけどなぁー。
彰吾さんが洋食系のおかず作ってきてくれるって言ってたし、余ったら明日の俺たちのご飯にすればいいしね。」
「彰吾さんねぇ……。」
「苦手??」
「いや、んなことはねぇーけど、あの人なんとなく俺のこと気に入ってない気がするからなー。」
「彰吾さん年のわりに人見知りだからね(笑)」
「あの人いくつだよ。
俺より全然若いだろ??」
「何言ってるの、清四郎の1コ上。」
「はぁ!?」
「童顔なのかな??
俺もはじめはビックリした。」
そこから清四郎は自分が老け顔だと思ったのか、ちょっと落ち込んでいた。
俺からすれば清四郎だって年のわりには十分若く見えるのに。
「お邪魔しまーすっ!!!」
「お邪魔するよ。」
「いらっしゃい。
皆さん一緒だったんですか??」
「あぁ、偶然マンションの下でね。
今日はお招き光栄だ、ありがとう。」
「こちらこそ来ていただいて光栄ですよ、橋本さん。
彰吾さんもありがとうございます。」
「秀くん、こちらこそありがとう。
これ、作ってきたやつ。」
「ありがとうございます。
和也さん、アキさんも今日は来てくれてありがとうございます。」
「秀くんの料理楽しみだなーっ!!!」
「カズが楽しみなのはお酒でしょ。
秀くん、元気にしてた??」
「はい、おかげさまで。
プリンありがとうございました、すっごく美味しかったです!!!
よかったら後で作り方教えてもらっていいですか??」
「もちろん(笑)」
「やったぁー!!!
あ、清四郎が中でお酒の準備してるんでどうぞ。」
俺は4人を中に招き入れ、リビングへと案内した。
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