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何事? ー清四郎ー
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「何か言いたいことでもあんのか?」
「え?」
俺が仕事から帰ってきてからというもの、秀はソワソワと落ち着きが無さそうで。
それこそ何か言いたそうな顔でこっちをチラチラ、またチラチラ。
俺が痺れを切らしたのは風呂を上がり、ビールを飲みつつ夕飯に箸をつけた頃だった。
「何か話したいこと、あんのか?」
「な、んで…………。」
「なんか言いたそうな顔してる、さっきからずーっとだ。」
秀は俺をじーっと見て、ふぅ、と一呼吸してから口をひらいた。
「バイト、したい。」
「バイト?」
もっと深刻な話かと思ったなんて言ったら、コイツはどんな反応をするだろう(笑)
「清四郎のところにきてから、最近落ち着いてきたし……家事やっても1日かからないし……。」
「別に構わない。」
「いいの?」
「アホ。
お前は俺のハウスキーパーじゃねぇんだから、やりたいことくらい好きにしていいって。
そもそも、この家に閉じ込める気なんてさらさらねぇーよ。」
「……。」
「ただし、約束。」
「約束?」
「1、怪我とか体を酷使する仕事はやらないこと。
2、なるべく人と関わるような仕事を探すこと。
3、夜間の仕事はしないこと。
4、自分に合わなくても最低3ヶ月は続けること。
でも無理はするなよ。
んで、ラストは、俺との二人の時間は必ず作ること。」
「時間?」
「そ、二人の時間。
夕飯は絶対に二人で一緒に食う。
夜は一緒に寝る。
それが約束。」
「わかった、約束する。」
「よし。
もう、やりたいこととか決まってんのか?」
「んー、まだなーんも。」
「なら、俺のところで手伝えばいいのに。」
「それじゃぁ、清四郎から小遣い貰うのと一緒じゃん。」
「働いた分の報酬だ。」
「なんか違う!
それに、俺、あんなすごいところでバイトとかできないよー。
着るものとか、周りの人の視線が気になって気になって死んじゃう。」
「せっかく社長専属のバイトにしようと思ったのに。」
「そんなバイトいないから!
絶対に変なことされる!」
当たり前だろ。
なんて、言えないんだけど。
なにを思い立ってバイトしたいなんて…。
心当たりと言えば1つしかねぇーけど。
まぁ、いい機会だから黙っとくか(笑)
誕生日楽しみだわ。
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