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彼の中に囚われる/Part1[きょーコン]
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コンside
「ねぇ、きょーさん。俺の事、いつになったら逃がしてくれるの」
彼に監禁されて、長い時間が経った
「せやなぁ…コンちゃんが俺の事見てくれるようになるまで」
もう彼の事しか見てないのに
俺は気付いたら窓のない部屋に居た
「可笑しいな…さっきまできょーさんと飲んでたのに…」
そう、俺はきょーさんと久し振りに飲んでいた
二人だけで
色々考えていると閉ざされていた扉がゆっくりと開いた
「…きょーさん」
「はよ、結構寝てたんやな」
扉から現れたのはきょーさん
俺の好きな人
密室空間に閉じ込められ、唯一の出入りの出来る扉から現れたのが彼なのだ
予想出来る事は一つしかない
「きょーさん、早くここから出してよ」
「嫌やけど」
答えも予想通りだ
俺はつい溜め息を吐いてしまった
今が朝なのか昼なのか夜なのか全く分からない密室空間にずっといるのは体に悪い
彼も俺も何も喋らない
そんな中、俺の腹の虫が鳴いた
「…腹減っとるんか、待っててや。何か持ってくる」
そう言って彼は部屋から出ていった
勿論鍵は閉められている
何かあるかと部屋を見渡すとパソコン、ソファとテーブル、俺の座っているベッド
他にも色々な物があり、窓が無い事だけを除けば至って普通の部屋である
可笑しい、また眠くなってきた
相手がきょーさんなら、寝てもいいだろうか
そう思いながら俺はもう一度ベッドに横になった
目を覚め、体を起こすときょーさんがソファに座っていた
「また寝てたんやな、おはよう。飯、持ってきたで。こんなのしか作れんかったけど」
テーブルの上にはサンドイッチがあった
相手が相手だ、毒は入ってないだろう
ベッドから立ち上がり、彼の隣に腰掛ける
「食べていいの?」
「腹減っとるんやろ、ええよ」
サンドイッチに手を伸ばす
一つ手に取り、口に運ぶ
普通のサンドイッチの味がした
「ん、美味しいよ」
「そりゃ良かった」
そう言って彼はけらりと笑う
普通の笑顔だ、いつもの彼
一つ食べ終わった所で彼に問う
「なんで、俺の事閉じ込めるの?」
彼の動きが止まる
笑っていた顔が急に怖くなる
「なんで、ねぇ…」
笑みの無くなった顔がこちらを見る
頬に手を添えられ、無理矢理彼の方へと向けられる
「お前の事が好きやから、俺の事を見てもらう為に」
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