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9.正直、俺も健也と同じ意見
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「お腹空いた〜」
4時間目の授業が終わり、光が俺の元にやってくる。
「朝ごはん食べたのにお腹ぺこぺこなんだけどぉ」
何故か、健也がオカマのような喋り方をする。
同じことを思ったのか、光は「今日のけんちゃん、オカマじゃん」なんて言っている。
「授業終わったなら、食べようぜ」
いつの間にか教室に来ていた彰人が俺に話しかける。
「あ、僕購買行ってこなきゃ」
光が思い出したように言う。
彰人と俺と健也が弁当派。
光だけは、購買派だった。
「ん、買ってきたよ」
彰人が光に、購買の袋を手渡す。
「やったぁ、あっくんありがとう!」
大はしゃぎで、光がお礼を言う。
「いえいえ」なんて言いながら俺の方を向き、ドヤ顔をしてくる。
「ねえ、あっち本気じゃん」
小さな声で健也が俺に言う。
たしかに、彰人が光のために購買に行くなんて見たことがない。
光も「買ってこい」なんて言うことは無いから、あっても一緒に買いに行くのを着いてきてもらうくらいだろう。
「うわ、全部僕の好きなやつだ!」
嬉しそうに、光はパンを手に取る。
「なあ、光。
今日の夜、オムライス作るけど食べに来る?」
彰人は、光に返されたスマホを触りながら聞く。
「本当!?僕、オムライスだぁいすき〜」
光はそう言って、彰人に抱きつく。
それからも、ずっと「やったー」と言い続けていた。
俺の方を健也が見てくる。
分かってる、お前の言いたいことはわかるよ。
こっちも後で、反撃させてもらうからな!
「この勝負の意味がわかんない」
という健也からの声が聞こえたが、無視した。
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