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14.いつも通り
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「はよ」
「おはよー!」
いつも通りの朝。
駅で俺と健也は光と彰人と合流して、電車に乗る。
光がはしゃいで走ってくるのも、眠そうに彰人が歩いてるのもいつもと変わらない。
「ねえ、見てみて〜
今日は数学の課題終わらせれた!」
嬉しそうに、光が健也に話しかける。
いつもは「わからな〜い」と言いながら、途中までやってあるノートを健也に見せて、教えて貰っていたのに。
「凄いじゃん!!合ってるし!」
健也も嬉しそうに、光のノートを見る。
「俺が教えたからな」
彰人はドヤ顔で健也に言っている。
「あっくん、頭いいんだから授業出たらいいじゃん」
健也が言う。
「やだね、めんどい。
ていうか、光って途中まで解けてるくせに急にわからなくなるよな」
彰人はスマホをいじりながら、言う。
「そーなんだよ、計算も早いし教えるの楽だけどね」
健也はノートを眺めながら言う。
「文系教科は終わってるけどな」と小さな声で言った彰人の頭を軽く叩いて「うるさい」と言いながら怒る光。
「どーしたの、ゆーくん?」
光が俺の顔を覗き込む。
「なんでもない」
俺は素っ気なく返事をする。
「そっか」
光は心配そうに俺を見る。
あの夢のせいで、この感情のせいで、俺はいつも通りではいられなかった。
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