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19.ショッピングモール
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「おい、それって」
「二人共早くない!?」
俺が言おうとした瞬間に光の声が重なる。
光の方を向くと、走ってきた光と後ろでゆっくり歩いている健也がいた。
「2人も結構早いじゃん」
彰人は言う。
「なんの話してたの?」
健也が聞く。
「昼飯の話」
彰人は誤魔化して、言った。
「ふぅん」なんて言いながら健也は欠伸をした。
つられて、俺も欠伸をする。
「ゆーくん、眠そう」
笑いながら、健也が言う。
「眠くねぇよ、行こうぜ」
俺はそう言って、ショッピングモールへと足を進める。
「まずは、クレープ食べよう」なんて馬鹿な言葉が後ろから聞こえたが、「昼ごはんの方が先か」と自己完結している声が聞こえて3人で笑う。
「光、クレープは後でな」
彰人はそう言って、光の頭を撫でる。
嬉しそうに、光は目を細めた。
彰人みたいに俺も身長が高かったら、光の頭を撫でることくらい簡単に出来るんだろうな。
光よりも、俺は身長が低い。
というより、4人の中で1番低い。
「僕リュック欲しいんだよね」
健也が言った。
「健也リュック持ってるじゃん」
彰人が言う。
「新しいのが欲しいの!」
健也はそう言って、地図を見る。
「ゆーくんも行こうよ」
健也が俺に声をかけ、腕を引っ張る。
「やめろよ」なんて言いながら、俺は健也のなすがままにされていた。
ふと彰人を見た時、睨みつけるような目で俺を見ていたのは気の所為だと思う。
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